第一回（貫井徳郎出題）のネタバレ憶測に続き、。
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1709136066&owner_id=211281
『探偵Ｘからの挑戦状！』第二回、北村薫出題「ビスケット」のネタバレ憶測です。
※4/29放送後追記。いろいろ考えすぎて、大ハズレ引きました。ま、そんなものですねorz
再度説明すると、「探偵Xからの挑戦状！」
http://www.nhk.or.jp/tanteix/top.html
は、NHKオンデマンドが贈る、ケータイ小説とテレビのコラボレーション謎解き番組です。
番組前に配信されるケータイ小説での「出題編」を読み解き、放送前日夕方までに回答を送信。
「解答編」を映像で流す番組と、その後配信の解答編ケータイ小説を待つことになります。
第一回の出題は貫井徳郎、第二回：北村薫、第三回：米澤穂信という豪華ラインナップ。
米澤穂信『折れた竜骨』が今年の推理作家協会賞に輝いたことにより、めでたく全員受賞者という驚くべき布陣に。
そうでなくとも、北村薫、米澤穂信の出題、となれば見逃せませんが。
以上、前置きでした。
今回の憶測には思いっきり回答の核心になりそうな話が含まれているので、独自に推理したい方はご遠慮下さい。
以下、白背景と同じ白文字で、ネタバレ憶測本文です。
文字を反転させて読んでください。
犯人：関屋裕子
理由：
トリリン氏のダイイング・メッセージは香道の「源氏香」における「関屋」を手の形で現していた。
源氏香の「竹河」もその手の形を反転させたものに似ている為、名探偵はその可能性を排除した。
※参照
wikipedia「香道」
ttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A6%99%E9%81%93
↓↓↓
「源氏香の図」
ttp://upload.wikimedia.org/wikipedia/ja/3/3b/Genjikonozu.PNG
なお、関屋教授がトリリン氏と共に香を嗜んだ際「お香を五回嗅いだ」とあるのが、行われたのが源氏香である事を示唆している。
伏線というか彩りとして、姫宮あゆみの独白「紫式部のことまで聞かれたら困る」もある。
ただし、関屋は二人。
解答送信欄の犯人候補にも、夫の関屋教授と妻の関屋准教授、二人の名前がそれぞれ挙げられている。
ここで、昼前に姫宮あゆみを出迎え、その後も死体が発見された研究室の下の階の部屋に姫宮・村岡と共にいた夫には殺害の機会がない。
また「それほど背は高くないらしい」トリリン氏が香を嗅いでいる時ならば、女性でもバットで後頭部に届き、撲殺も可能だろう。
なお、直接の殺害理由はトリリン氏が嗜んだという（過去の）日本のプロ野球の空想の補強リストで、「関屋が欲しい」といった書き込み（過去関屋智義というプロ野球選手が存在）を自分のことと誤解したものでは（ただ、この動機は夫が妻を疑い浮気相手とみなした相手を殺害する動機とも考えられる。夫と妻を特定する論理はかなりいい加減にやってしまっているので、あるいはまだ見つけていない証拠から、犯人は夫の関屋教授ということになるのかもしれない）。
余談になるが、源氏物語「関屋」との関係では、英文学准教授の関屋夫人は空蝉に擬せられるのだろう。
空蝉は大きく歳の差が離れた結婚だったが、関屋夫人は准教授であるからには少なくとも30代以降。ただ、姫宮あゆみの目に「五十を過ぎていそう」と映った関屋教授とは随分歳の差があるのかもしれない。
また、空蝉は光源氏17歳の時に出会い（『空蝉』）、源氏29歳の時に再会（『関屋』）したという。関屋夫人は英語も堪能な英文学准教授なので、かなり過去の学生時代に留学経験や、そこでのトリリン氏との旧交もあったのかも知れない。
また、同じく姫宮の目から「四十代前半」「鼻筋通ってかなりの美男」「女子大生の人気の的になりそうな人だ」とされるトリリン氏と関屋教授は、空蝉の夫伊予守と光源氏とは言わずとも、外見上、随分差がある存在ではあるのだろう。
その辺りのエピソードと、姫宮あゆみの歩んだ18年の月日等とがどう重ねられるものか等々、単なる謎解きでない解決編への期待は尽きない。
更に余談を書けば、出題はケータイ小説の形でかつキーワードは示されており、「香道」と携帯の検索で調べれば必要な情報は比較的すぐに見つかるので、回答に到底一般的とはいえない知識が求められることも、「読者への挑戦」としてフェアでないわけではないのかと思う。
また、巫弓彦が出て来る事件である以上、名探偵の該博な知識が前提条件とされるのは、一つのお約束でもある（これは『冬のオペラ』未読の回答者にとっては納得いかないかもしれない）。
あと、北村薫先生で、エラリー・クイーンの話題が出て、「X」だなんだというのだから、そこにも何かしらある気がしてならない。
なお、念のため。回答送信の制限文字数は400文字なので、実際に送信したのは以下の文章。
「手の形は香道の源氏香における関屋を示す。
同じく源氏香の竹河もその手の形を反転させたものに似ている為、名探偵は可能性を排除。
関屋教授がトリリン氏と共に香を嗜んだ際「お香を五回嗅いだ」とあり、源氏香を示唆。
ただし、関屋は二人。
ここで、昼前に姫宮あゆみを出迎え、その後も死体が発見された研究室の下の階の部屋に姫宮・村岡と共にいた夫には殺害の機会がない。
また「それほど背は高くないらしい」トリリン氏が香を嗅いでいる時ならば、女性でもバットが後頭部に届き、撲殺も可能。
なお、直接の殺害理由はトリリン氏が嗜んだという（過去の）日本のプロ野球の空想の補強リストで、「関屋が欲しい」といった書き込み（過去関屋智義というプロ野球選手が存在）を自分の事と誤解したものか（これは夫が妻を疑い浮気相手とみなした相手を殺害する動機とも考えられるが）。
なお、源氏物語「関屋」との関係で関屋夫人は空蝉に擬せられるのだろう。」
（「」を除き397文字）
以上。
