○アイドルマスターシンデレラガールズ7話感想【前編】7話概説&本田未央特集
http://d.hatena.ne.jp/skipturnreset/20150304/
前編で出した目次、
1:「7話って、どういう話だったの?」という全体的な流れ。
2:本田未央の島村卯月にも決して劣らない尊さについて。
3:島村卯月もまた「人間」らしい「人間」だろう。
4:渋谷凛も未央と一緒に謝らなければならなかった理由/凛の1話と7話。
5:7話はNG以外の11人にとっても再出発(特に前川みくと双葉杏、多田李衣菜に注目)。
6:7話の挿話内での演出及び過去話との対比演出のまとめ。
7:その他もろもろ。
の3と4、それぞれ島村卯月と渋谷凛を中心にした話を書いていきます。
3:島村卯月もまた「人間」らしい「人間」だろう。
前編の「1:「7話って、どういう話だったの?」という全体的な流れ。」の中で既に大まかには触れている話ですが、改めて諸々補足を。
状況が(脚本・演出が)現出させた「大天使」島村卯月
7話の卯月さん、即物的な行動としては「風邪引いてお見舞い客と雑談した」だけなのに大天使降臨という、キャラクターの人徳と演出の超化学反応に震撼する
— みやも(大阪府) (@miyamo_7) 2015, 2月 23
@sagara1 卯月が卯月であるということ一点で話を支えたのがすごいですね。何らかの行動によるキャラ立てだと他の人間と置き換えられるんじゃないかと疑問を挟む余地が出ちゃいますけどこれはもう卯月じゃないと話が成り立たない
— みやも(大阪府) (@miyamo_7) 2015, 2月 24
@miyamo_7 ホントその通りで。で、見舞いに赴いたPが驚いたように、凛と未央も謝罪の場面で合わせる顔がないという各々苦しげな顔から、涙を浮かべ一心に走り寄り抱きついてきた卯月に驚いて。それが理解に、そして曰く言い難い何かに思いが遷り変わる描写も見事でした。
— 相楽 (@sagara1) 2015, 2月 24
@miyamo_7 美嘉をその責任と有用性(の可能性)もほのめかしつつ「部外者」として留めたことや、Pの一度目の未央訪問の失敗描写https://t.co/gYi57bZRET等とも併せ、演出と脚本及びその総合的成果……デレマス7話はいずれも凄まじかったですね。
— 相楽 (@sagara1) 2015, 2月 24
@sagara1 カットごとに意味づけの密度が高いんで見てて気が抜けませんでしたね>7話 結果論だけどここで特番が挟まるのは息抜きとしてちょうどよかったのかもw
— みやも(大阪府) (@miyamo_7) 2015, 2月 24
@miyamo_7 一つの話数の中だけでなく、特に1話との対比はあからさまですが、過去話全般を踏まえた演出もてんこ盛りですからね。
こんな感じでhttp://t.co/exAtxygI1H自分でも検討、他の人のも拾いつつ順次観てはいっていますが、一週間ではとても。
— 相楽 (@sagara1) 2015, 2月 24
7話で島村卯月が「大天使に見える」。
6話で本田未央が「酷い愚者に見える」。
どちらもそう誘導する演出である一方。
デレマスは一貫して彼女たちを状況の中に生きる「人間」として描こうとしている
https://t.co/DoWp03x8dN
のかと思う。
— 相楽 (@sagara1) 2015, 2月 24
「その時における」島村卯月は「大天使」(7話)だし、本田未央は「愚者」(6話)だった。ただ、それは状況が全てが順風になる/裏目に出ることで各々の特徴を引き出した結果で。
卯月も未央も他のCPの面々も全体として各々「人間」らしい存在として描かれるのだろうと思う。
— 相楽 (@sagara1) 2015, 2月 24
「笑顔の偶像」の尊さ、遠さ、怖さ、危うさ
「人に自信を与える存在は何よりも尊い」。どんな時でも笑顔でいられる卯月は、それだけで人を導く太陽になれるし、やはり現時点では彼女が尤も「アイドル」なんだなぁと思う。癖っ毛可愛いし。
— ぽんず (@ponzu_citron) 2015, 2月 20
でも、だからこそ卯月はどこが普通なんだよ!ってくらい非凡なんだよなぁ。未央や凜のメンタリティの方が遥かに理解が及ぶし、武内Pも合わせて再び輪を結ぶシークエンスが卯月抜きで描かれるのも多分そういうこと。アイドルらしいってのは、偶像性が高いってことなんだ。
— ぽんず (@ponzu_citron) 2015, 2月 20
@ponzu_citron あくまで三者三様と思います。
https://t.co/4X541CSYPZ
誰かのアイドル像が他より尊く素晴らしいというものではなく。
ただ、三人について触れる時、個人的に「凛、未央、島村さん」という書き分けは意図してやっています。
— 相楽 (@sagara1) 2015, 2月 21
@sagara1 ちゃんみおが明るさで鎧った脆さを見せる等身大の少女だからこそ、そこから立ち上がる姿に勇気をもらえる。だからこそ、それは彼女が本当のアイドルへの道に踏み出した尊い一歩だ、というのは触れるべきでした。各々違いがあっても、その尊さに貴賎がないというのは仰るとおり。
— ぽんず (@ponzu_citron) 2015, 2月 21
@sagara1 その上で、私は卯月のある種異常でさえある精神性の在り方に(それも一面的な見方ではあるのでしょうが)アイドルとしての凄みを感じたのです。そもそも、アイドルそのものに指して興味のない私は、「偶像」たる少女としてのアイドル、という視点に偏りがちな傾向が……。
— ぽんず (@ponzu_citron) 2015, 2月 21
@ponzu_citron 視聴者として/ファンとしての自分とアイドルとの関係性の視点だと、そんな印象が出てきますね。
凛は観る人皆に、自分と向き合ってくれているかのように思わせるアイドル。
未央はその喜怒哀楽に作中のファンも視聴者も引き込み巻き込むアイドル。
— 相楽 (@sagara1) 2015, 2月 21
@ponzu_citron で、島村さんは割と自己完結してるので、その笑顔に対してはある種仰ぎ見るような感じも出てくるアイドル。一見ザ・一般人という親しみやすい普通さとの対比もその尊さをむしろ引き立てる。
なので凛、未央、島村さんという感じにはなるかな、と。
— 相楽 (@sagara1) 2015, 2月 21
重ねて書いてきたように。
https://t.co/20hkFM3GwL
デレマスではキャラクターの長所と短所、成功と失敗はここまで終始一貫して表裏一体のものとして描かれ続けて来ていると思う。
(続く
— 相楽 (@sagara1) 2015, 2月 22
例えば3話で大成功のライブを巡る心理を観ていく時、この辺りhttps://t.co/P5NEtysD7Jを危うさとして見出すことは可能ではあった(個人的には「良かったね」という主旨で書いていて、後の展開予想に繋げてはいなかったけど)
— 相楽 (@sagara1) 2015, 2月 22
翻って7話で猛威を振るった島村卯月のPと仲間たちへの絶対の信頼という長所とそれによる成功も、いずれ反転し彼女ならではの課題となって突き刺さる展開が2クールの中で出てくるのでは……と考えるのも、割と自然な予想ではある。
で、
— 相楽 (@sagara1) 2015, 2月 22
一つには、島村卯月のある種理屈も常識も越えた信念じみた「信頼」は、否定しがたい現実に直面した時には一気に脆く崩れ去る恐れがあるという話が考えられる。
https://t.co/0wsNUQHgvZ
もう一つ考えられるのは、アイドルとしてのファンとの関係かと思う。
— 相楽 (@sagara1) 2015, 2月 22
「拍手、貰ってたのに。ダメだな、私」
「私さ、お客さんの数ばっかり観てて」
が6話ライブにおける未央の反省の弁。
一方、島村さんのは↓
https://t.co/eFnwrbuZ5l
こう。
pic.twitter.com/yMuxoDjBcI
— 相楽 (@sagara1) 2015, 2月 22
"Pも仲間も全面的に信頼し、私に出来ることを一所懸命に"という島村さんの姿勢は勿論尊く、その姿がPの背中を押したのだけど。
一方で「島村さんは(ラブライカや凛が真摯に向き合った)ファンとその反応について、どう思ってるの?」という問題はあるのではないかとも思う。
— 相楽 (@sagara1) 2015, 2月 22
で、現時点で島村さんと「アイドル」との関係を考えるとこんな感じかと思うけど。
http://t.co/KPVGsonzPy
ある意味、彼女にとってファンは舞台照明や美術同様、彼女(たち)の最高の笑顔を彩る「キラキラ」の一部(に過ぎない)という見方も成立し得る。
— 相楽 (@sagara1) 2015, 2月 22
本田未央はファンの多寡に囚われたけど「多寡すら問題ではない」となると、それはアイドルとファンとの関係という話を考えた時、ある面において一層まずい問題なのでは?とも考え得る。
— 相楽 (@sagara1) 2015, 2月 22
なお、島村卯月は誰より自分(たち)にとって意味あるものとして最高の笑顔を見せつづけ、ファンはそれを笑顔の偶像として仰ぎ見る……というのも一つの完成された尊い形とも言えそうだけど。
未央同様、島村さんはその在り方をそうと認識してやっているわけではない。だから、
— 相楽 (@sagara1) 2015, 2月 22
「生身のファンやその声を、一人一人の情念といったものを島村卯月が突きつけられるなり認識するなりした時、その在り方は良くも悪くも揺らがざるを得ないのでは?」という展開予想も、ごく適当に想像したりはしている。
— 相楽 (@sagara1) 2015, 2月 22
携帯から続き。デレマス7話が再出発の階段を登る第一歩、一段目という話、今後も幾度も長所と短所、成功と失敗が繰り返されつつ、それを堂々巡り、停滞の円環でなく螺旋階段としとて登っていくという話ではないかと。
— 相楽 (@sagara1) 2015, 2月 22
つまり、デレマスも事実上の円環少女(グルグル目で)
— 相楽 (@sagara1) 2015, 2月 22
島村卯月の今の/辞めていった仲間たちへの思い
デレマス7話での卯月の描かれ方は「未央も凛もPも全面的に信頼している=皆決して辞めず必ず前に進む。だから私も」であり。
「未央が辞めるかどうかは養成所の同期同様、大した問題ではなかった」などという話では断じてない。
https://t.co/0wsNUQHgvZ
— 相楽 (@sagara1) 2015, 2月 21
ニュージェネ「卯月・凛・未央」の住宅事情 - たまごまごごはん http://t.co/wPsDkXNOwG
— たまごまご・オブ・ザ・デッド (@tamagomago) 2015, 2月 22
上記リンク先記事でも触れられている話だけど。
右上、1話冒頭ライブ手伝いの時撮らせて貰った後の先輩達。
左上、2話CPの仲間と自分。
中段左、5話CDデビューお祝いケーキ。
中段右、謎。
下段左、1話凛に薦められた白いアネモネ。
下段右、養成所時代の仲間たち。
pic.twitter.com/CCNNuLA0aS
— 相楽 (@sagara1) 2015, 3月 6
島村卯月の自室、大切なものを写した写真ばかりを貼ったそこに、かつての仲間たちの姿が今も在る。
アイドルになることを諦め去って行ってしまった今も、卯月にとって仲間というのはそれだけ大切な存在。
逆にいえば彼女たちが夢破れて辞めていったことは当時は勿論、今も卯月にとって重いことで在り続けているのだろうと思う。
なお、島村家の裕福さについては(前編でも触れた)5話のこのカットあたりからも十分に察することは出来もした。
島村さんの家は、とても裕福だという印象。
丁寧な言葉づかいを始めとした礼儀正しさ、明るさ、人当たりの良さにも大いに影響している(というアニメ版の設定)なんだろうな。
pic.twitter.com/DywCdG3ntm
— 相楽 (@sagara1) 2015, 2月 6
また、島村家がただ娘にベタ甘激甘なだけでないだろうことが、
1話。
「あ、素敵!ん?いち、じゅう、ひゃく…」
「いち、じゅう、ひゃく……ちょ、ちょっと私には贅沢だったかな」
5話7話から家の裕福さの程が伺える一方、過度の小遣いは貰ってない。
教育方針が伺えるポイントかと思う。
pic.twitter.com/2TqqPMDkMU
— 相楽 (@sagara1) 2015, 2月 23
1話の描写からも伺える。
そして卯月もそれに反発せず、素直に「私には贅沢」と言える性格でもあり。
そのように育って来ているし、育てられてきているということでもあるのかと思う。
あと、一応この話も示しておこうかと思う。
?今知ったんだけど。
島村家母子家庭説なんてのが出てるの?
2話Aパート。受付を済ませてエレベーターへ向かう卯月と凛。
「これ、全部346プロなの?」
「きっと、そうです!映画とかも作ってる大きい会社だって、パパが言ってました!」
はい。
— 相楽 (@sagara1) 2015, 2月 27
「SpecialProgram」での卯月視点の回想から伺えること。
7話の翌週は「SpecialProgram」と題した特番。
P役の貫禄ありすぎる17歳(!)武内駿輔出演でも大いに話題になったわけだけど。
※下記リンク先まとめ「武内駿輔17歳」の項参照。
http://togetter.com/li/768711?page=41
事実上の総集編にもあたる卯月視点での過去話ダイジェスト「Uzuki's activity report」も島村卯月というキャラクターの在り方を随所で見事に示す構成・演出となっていたかと思う。
凄まじくうまい作りのダイジェスト映像(総集編)だったな……。
— 相楽 (@sagara1) 2015, 2月 27
先ほどのスペシャル版での島村卯月視点での回想、3話での未央と自分の動揺を「凛ちゃんが」支えてくれた一色の回想で、黒子に徹したPの指示による最高に適役の組み合わせだった小日向さん&茜のアドバイスが綺麗になかったことになってたの、面白かったし興味深い話だとも思った。
— 相楽 (@sagara1) 2015, 2月 27
島村卯月視点の回想、雨の中Pが濡れるのも構わず走り、必死に未央に踏み込んだのも、未央から"Pがこんな凄かった"と聞かされて"ほら、やっぱり信頼してた通りだった"と思っている感じ。誰がそうさせたか、やはり分かってない。凄いよな。卯月もダイジェスト映像編集&演出も。
— 相楽 (@sagara1) 2015, 2月 27
再度、卯月視点のダイジェスト映像について。
冒頭から「ドアを開く」ことの強調、その後も。
これ、デレマス7話の「門とドア」演出、
https://t.co/eckJJ5aUGE
1話だけでなく2話や他話数も併せて検討すべきなの?それはさすがに労力的に死ぬ……
。
— 相楽 (@sagara1) 2015, 2月 27
島村卯月視点のダイジェスト映像。
凛の勧誘についても、自分の語りとあの笑顔が決定打になった
http://t.co/VhEdFfIU2Y
のではなく"Pの熱意を受け、凛がその夜にじっくり考えて"来てくれたと思ってる演出に見える。
凄いキャラクター描写だ。
— 相楽 (@sagara1) 2015, 2月 27
ダイジェスト版。
島村卯月「私は凛ちゃんと未央ちゃんに久しぶりに会えて、思わず抱きついちゃいました。だって、これから先も夢の様な時間が続くんだと思うと、嬉しくて」
1話での卯月のこの台詞
http://t.co/QrhcbW6L61
に繋がるものかと思う。(続く
— 相楽 (@sagara1) 2015, 2月 27
「プロデューサーさんは、私を見つけてくれた」この先には「キラキラした何か」に満ちた「夢を叶えられる」素敵な時間が待っていると、島村卯月は信じてる。魔法を信じるように。或いは信仰のように。
それ故の危うさhttps://t.co/on1zeNzMajもきっとある。
— 相楽 (@sagara1) 2015, 2月 27
「本当に、凄く嬉しかったけど、少しだけ複雑な気持ちもありました。私はたくさんオーディションに落ちていたから、なんていうか、置いていかれそうな気持ち、分かるんです。だから、あの時も……」
pic.twitter.com/4isbZS0Xtx
— 相楽 (@sagara1) 2015, 3月 6
これはそのまま、辞めていった同期の仲間たちへの思いにも繋がる話かと思う。その気持ちもやはり、分かるということだから。
で、いずれも前編でも触れた再掲だけど。
「皆、待っています」
(手をぐっと握る)
「これは…あなた一人の問題では…」
「そんなの、分かってるよ!!」
「…っ」
346プロ入口でガラスの欠片を踏み割る島村さん。
凛と共にPと遭遇。
ここの演出も濃い。(続く
pic.twitter.com/aAKWBEBZSF
— 相楽 (@sagara1) 2015, 2月 23
そのすぐ後、帰り道での島村さんの不調。
「どうかした?」
「すみません、いろいろあって、疲れちゃったのかな?」
未央が引篭り始めた時には島村さんも不安を引きずってる。
でも、熱で休んでいる間、どんどん空気が重くなっていった連鎖反応から逃れていて。(続く
pic.twitter.com/J916mWkR3O
— 相楽 (@sagara1) 2015, 2月 20
これは"ただ単に風邪の症状が出ていてこの時から調子を崩していた"と解釈することも可能ではあるけれど。
ガラスの欠片を踏み壊す演出の意味から考えてもやはり、アイドルを(目指すことを)やめたくなってしまう気持ち、それで実際にやめていった仲間たちの姿と残された自分の思い等が(不安ばかり増幅させ、凛の問いかけにも答えられずに逃げていってしまったPの様子ともあわせ)思い出されてのことで。
風邪を引いてしまったのも、それが大きく影響していたのだろうかと思う。
卯月本人の捉え方は、やはり彼女視点の回想で示されていて。
卯月の回想。
「私達の心にあった光の海は、どこか遠くへ消えてしまったようでした」
「未央ちゃんも凛ちゃんもプロデューサーさんも、そして、メンバーの皆もとっても大変だった…って」
「…だった、っていうのは、私、こんな大事な時に風邪を引いてしまっていて」
— 相楽 (@sagara1) 2015, 3月 6
回想時の映像。
pic.twitter.com/MhyyDpUWgM
— 相楽 (@sagara1) 2015, 3月 6
ただ自覚がないというだけでなく。
「笑顔には自信があります」、一方で笑顔以外には自信がなく、それで「お姉さんなのに」足を引っ張ることを気にし続けていた卯月は「こんな大事な時に風邪を引いてしまっていた」ことをきっと、本気で強く申し訳なかったと思っているのだろう。
だから、
Pの二度目の訪問直前、未央が見つめる携帯の画面(LINEかな?)
一番下には、
「未央ちゃん。
卯月です。
私ももっとがんばって、未央ちゃんや凛ちゃんに迷惑」
というメッセージの途中までを読むことが出来る。
pic.twitter.com/cl7lMzHG6F
— 相楽 (@sagara1) 2015, 3月 6
このメッセージも勿論未央を思いやってのものだけど、偽りのない卯月の本音(「もっとがんばって、未央ちゃんや凛ちゃんに迷惑(をかけないようにしたい)」)でもあるのだろうと思う。
例えばPを驚愕させ、そして背中を押した「大天使」な姿もある意味、島村卯月なりの不安と恐れの裏表という側面もあるのだと思う。
あえて踏み込んで憶測するなら。
私なんかが私よりずっと凄いし凄いところを見せ続けてきた「未央ちゃんや凛ちゃん」の心配ばかりしながら、風邪を引いて倒れてしまっていていいのだろうか?
私の方こそ、きっと戻ってくる二人の足を引っ張らないように、もっと頑張らないと。そうでないと「置いて行かれ」てしまう。
笑顔と努力しか取り得のない私は、余計なことを考えすぎてそれを失ってはどうにもならない。
だから信じて、私は私のやるべきことをやらないといけない。
つまり「大天使」の内面もまた、「人間」らしい、島村卯月らしい悩みに満ちていたのではないかと。
個人的には、強くそう思えます。
そして、島村卯月という少女はこう考えて努力し続け、あの笑顔を見せ続けることが出来るし出来たからこそ、1話でPが現れるのを「ずっと待って」いることが出来たのだろうとも思えます。
で、改めてこの場面なんですが。
未央は勿論、全員を全面的に信じてくれていた卯月がいたのに「迷った時に誰を信じていいか分かんない」などとPに言ってしまっていた凛も心底、合わせる顔がない。でも卯月は何を謝られてるのかも分かってない。ただただ、喜んでる。
pic.twitter.com/s1Gcn6Dl4b
— 相楽 (@sagara1) 2015, 2月 20
彼女にすればなによりまず本当に嬉しくてたまらず、その裏には"島村卯月なりに、島村卯月だからこそ怖くて仕方なかった"ということもあったのではと思う。
島村卯月はきっと、渋谷凛や本田未央よりもより強く切実に「「置いて行かれ」たくない」と願う少女なのではと思う。
4:渋谷凛も未央と一緒に謝らなければならなかった理由/凛の1話と7話。
これも同様に前編の「1:「7話って、どういう話だったの?」という全体的な流れ。」の中で既に大まかには触れている話ですが、やはり改めて諸々補足を。
凛は「もうこのままは嫌」でたまらなかった
未央引き篭もり後間もなく、凛は激しく動揺。
長所と短所は裏表。
目の前の相手に向き合うことを美点とも特徴ともする凛
http://t.co/g24VOSlLuv
は心配している相手に目も手も届かないとなると脆い。
pic.twitter.com/393zaPIYUz
— 相楽 (@sagara1) 2015, 2月 20
まず、この場面。
改めて考えるならば、直前の周囲の台詞。
多田李衣菜「昨日デビューしたばっかりなのに」
前川みく「……そんなの、プロ失格にゃ」「みくたちより先にデビューしたのに…」
もポイントなのだろうと思う。
後に激白する、
7話公園で、未央とPに復帰を懇願され拒む凛。
「嫌なんだよ。アイドルがなんなのかよくわかんなくて。わかんないまま始めて。よくわかんないままここまで来て。でも、もうこのままは嫌」
これについて。
pic.twitter.com/HBJPMZsiWp
— 相楽 (@sagara1) 2015, 2月 26
に繋がる話だろうな、と。
よくわからないまま「光の海」に飛び込んで、よく分からないまま心の中からそれが消えてしまって。
よくわからないまま未央は苦しんでいて、そんな彼女(と自分たちは)よくわからないまま「昨日デビューしたばっかりなのに」「プロ失格」と言われてしまう。
渋谷凛はとにかくもう、たまらなく「もうこのままは嫌」だったのだろうと思う。
だからこそ、その翌日に卯月の姿までも見えなくなってしまった時、とても耐え切れなくなりもしたからPに直談判しに行って。
だからこそ、そこで彼女に向き合えないPの態度に失望して、凛もボイコットに入ってしまう。
「卯月を待ちながら」
そして、その翌日の凛の姿。
1話、「夢中になれる何か」を見いだせない中、家業を手伝う凛。直後、卯月が来店。
7話、Pと直談判で決裂、346プロにいかず憂鬱そうな凛。直後、卯月と見舞いに来たPの会話の場面に。
「卯月を待ちながら」という感じ。
pic.twitter.com/u6xRfBMPI6
— 相楽 (@sagara1) 2015, 2月 26
ゴドーならぬ島村卯月は、そんな相手が現れるだなんて期待さえしていなかった、あるいはそんな相手へのあるべき期待と信頼を忘れてしまったのに。
それでも渋谷凛のところに来てくれる/来てくれたわけだけど。
— 相楽 (@sagara1) 2015, 2月 26
@takujiendo デレマス一話と七話の同じ/良く似た構図を用いた対比はいずれも勿論「そして、どこが違っているのか」こそがポイントですね。
で、ここにおいてはこういう話かな、
https://t.co/OQVT2P2upG
と。
— 相楽 (@sagara1) 2015, 2月 26
@takujiendo Pと共に凛に想像もしなかった「誘い」をしてくれた卯月。そんな卯月を知っていた筈なのに「迷った時に誰を信じていいか分かんないなんて、そういうのもう、嫌なんだよ」と後に言ってしまう。「信じて待つべきだったのに、待てなかった凛」という姿かと。
— 相楽 (@sagara1) 2015, 2月 26
@takujiendo 凛は346プロで「自分にできること」をやりながら卯月と未央を信じて待つべきだったのであって、Pに「信じてもいいと思ったのに」と言い捨ててレッスンに出ず、家業の手伝いをして(未央同様一種の引きこもり)しまっていてはいけなかったのだろうなと。
— 相楽 (@sagara1) 2015, 2月 26
@takujiendo それに気付かされたからこそ、Pも未央も凛も全面的に信じてみせた卯月に対し、未央だけでなく凛も「どういう顔で会えばいいわけ…」(未央)、合わせる顔がないと思いつつ揃って謝った。そういう流れかな、と。
— 相楽 (@sagara1) 2015, 2月 26
@takujiendo で、一時は凛にも一緒に不信に打ちのめされていたかと思えていた卯月が「ブレない」前向きさと信頼を凛にもPにも未央にも寄せていたことが改めて強調されたのが、Cパートのこちら↓だったりもしますね。
https://t.co/8pkGqyf7lm
— 相楽 (@sagara1) 2015, 2月 26
?反省と決意の凛。
?辛い記憶を見据える未央。
?そして卯月。
?「次のステージ、楽しみですね」「え」「あ」
?「…ふふっ」
「卯月はブレないね」
「そういうとこ、ちょっとかっこいいよ」
?「…ぇええっ」
pic.twitter.com/7gnYVL27hq
— 相楽 (@sagara1) 2015, 2月 26
凛の心情表現と過去話との対比
7話において渋谷凛の心情は過去話との対比もふんだんに交え、実に細やかかつ濃厚に描かれていっています。
以下、いくつか例示を。
○アイマス シンデレラガールズ 7話 「I wonder where I find the light I shine・・・」 海外の感想(速報版)
http://t.co/7I1GKUFKVI
より。
pic.twitter.com/LnjYGzO8CT
— 相楽 (@sagara1) 2015, 3月 4
デレマス7話、「不在」の強調。7話アバン(上段)と、不調の島村さんhttps://t.co/wrDH7TCOASが休んだ朝(下段)の対比。
及び「ズレ」(凛と島村さんで画面の高さにズレをあえて出してる)の演出。
pic.twitter.com/4hThAWOgKh
— 相楽 (@sagara1) 2015, 2月 22
続き)
デレマス2話三人の初めてのレッスンと、終了後の休憩。
7話で島村さんが休んだ朝、凛は無人のレッスン場を覗き、その後休憩所で独り座り込む。
「不在」の演出はこちらでも。
pic.twitter.com/L8r2gGEUSt
— 相楽 (@sagara1) 2015, 2月 22
1話でPにスカウトされ「島村卯月、がんばります!」
母に喜びの電話をしながらの帰り道。
自分の為に花を。
↑↓
7話でPと直談判、決裂「信じてもいいと思ったのに」
仲間を置いて帰る凛。
帰宅。母親「あら、早いのね」
pic.twitter.com/BRwBKsoyPu
— 相楽 (@sagara1) 2015, 2月 22
1話。凝縮された時間と思いを込めた卯月の笑顔が凛を撃ち抜き、未知の「アイドル」への誘いに踏み出す。
7話。「アイドル」としての在り方につまづいた未央の泣きそうな謝罪に凛は俯いたまま、伸ばされた手を取ることを躊躇う。
pic.twitter.com/fItB7nZMl1
— 相楽 (@sagara1) 2015, 2月 22
1話。養成所からの帰り道、デビュー決定の喜びの電話を母に。卯月は思わず「デビュー!」と叫びポーズ。
7話。凛はプロダクションに顔を出さずあの公園へ。もうアイドルとして歌う事はないかもしれないデビュー曲を独り口ずさむ。
pic.twitter.com/ijjQTGHLxn
— 相楽 (@sagara1) 2015, 2月 22
@yumetya_toka 大枠の移り変わりはそれやりそうですね。876変わらずの意図はわかりません。
一方でこちらの画像pic.twitter.com/oJgYIcracWでは小さく潰れてて判読し難いですが(続く
— 相楽 (@sagara1) 2015, 2月 22
@yumetya_toka 右一枚目、大槻唯出演広告の文言は「なりたい私になれる!『RE:JOB』」。
右三枚目、川島瑞樹の広告左上には「外に出ないと、見つからなかった。」
左三枚目のは多分新規入会キャンペーンですね。
意味するところは割と分かりやすいかな、と。
— 相楽 (@sagara1) 2015, 2月 22
7話。こちらhttps://t.co/L8veCFkzoH右3段目4段目の間のカット。信号赤。凛の元に未央とPが向かう。
1話。店まで凛を勧誘に来たPの傍らには卯月が。公園へ。信号青。Pは二人から離れたベンチに。
pic.twitter.com/Y9Ri3C3QkW
— 相楽 (@sagara1) 2015, 2月 22
1話と7話、自室での渋谷凛。
その1。
pic.twitter.com/onbfFyol9Y
— 相楽 (@sagara1) 2015, 3月 4
○1段目。
1話で時計は23時35分。7話は18時05分。
○1段目-4段目。
差し込むのは月の光(1話)と、沈みゆく太陽の光(7話)。
○3段目。
上着(ここでは心の鎧のメタファーでもある)はハンガーに吊るされ、シャツ一枚で寝転び思いに耽る1話と、上着も脱がないまま無気力に横たわる7話。
○4段目。
1話で凛の視線は卯月にも薦めた一輪の白いアネモネを見つめる。花言葉は「期待、希望」。
7話、(おそらく未開封の?)自分たちNGと大切な仲間であるラブライカのCDが視野の中心に横たわり。
その脇にある花は他の方によれば、
「アニメ シンデレラガールズ7話に登場した花あれこれ」(たぶんab.のブロマガという名の何か)
http://ch.nicovideo.jp/shrimp_abP/blomaga/ar735362
「花の形、葉の形からエゾギクと思いました。
エゾギクの花言葉は「変化」「追憶」「同感」なのですが、青色のエゾギクは「信頼」「あなたを信じているけど心配」だそうです」
とのことです。
1話と7話、自室での渋谷凛。
その2。
pic.twitter.com/ypCks2200O
— 相楽 (@sagara1) 2015, 3月 4
○1段目。
1話、自分の心の「期待、希望」を見つめるように、凛の目は瞬(またた)きもしない。
7話、涙を堪えるように凛の目は潤み、震えている。
○2段目。
心象風景の明確で残酷な対比。
1話、桜の花舞う夢のように美しい風景の中、花を舞い踊らせる風に吹かれながら明るい日差しの中、体いっぱいに期待と好意をみなぎらせて見つめ、渋谷凛を誘う島村卯月と、その斜め後ろ、影の中で静かにじっと佇み彼女が踏み出すのを待ち望んでいるプロデューサーの姿を彼女は脳裏に思い浮かべる。
7話、彼女の目に映るのは(恐らく未開封の)横たわる二枚のCD、彼女と仲間の涙のように降りしきる雨、閉ざされた窓。
7話題名「I wonder where I find the light I shine...」は未央、凛、卯月、そしてP、それにCPの面々。それぞれに異なる意味を持つものかと思えるところ。
第一義にはSpecialProgramの卯月視点の回想で語られたように、
「私達の心にあった光の海は、どこか遠くへ消えてしまったようでした」
が卯月、未央、凛の三人についてはそれぞれ彼女たちにとっての7話題名の意味を示すものかと思えるわけですが。
こと渋谷凛については、この1話と7話の違いも同じくらいの重みをもって「I wonder where I find the light I shine...」という悲嘆と重なるものなのかもしれないと思えます。
「信じてもいいと思ったのに」
pic.twitter.com/BMU11t18U4
— 相楽 (@sagara1) 2015, 3月 6
2段目左の光景はまさに期待と信頼、「信じてもいいと思った」原風景、「the light I shine」を探し求める縁(よすが)だったかと思えるので。○3段目。
これ、本当は動きまで示す必要がありましたね。
1話では凛のむきだしの右手は胸元へ伸び、決意を込めるかのようにぐっとシャツを掴みます。
7話では袖に包まれたままの右手を上着を着たままの胸元にそっと添えていたのが、力なく滑り落ちます。
特に解説は必要のない対比かと。
※2015/3/18追記。
NT4月号。デレマスはサウンドディレクターの内田哲也さん、アイマス・モバマス(ゲーム)・デレマス(アニメ)全般のCD楽曲担当の日本コロンビア所属音楽プロデューサー柏谷智浩さんへの楽曲と作品の関わりについてのインタビュー。素晴らしかった。
— 相楽 (@sagara1) 2015, 3月 13「できたてEvo!Revo!Generation!」について「監督からリーダーは未央という明確なイメージが出ていたので、未央が引っ張っていく曲です」とか。「ストーリーに沿った楽曲ディレクション」と題しての諸々とか。
— 相楽 (@sagara1) 2015, 3月 13「第2話から流れた「夕映えプレゼント」なんですが、実は劇中のドラマに合わせられるようにイントロの入り方を何パターンか作ってあるんです」という制作側からの裏付けなども。
— 相楽 (@sagara1) 2015, 3月 13「第一話(エンディング)の「メッセージ」の入り方がすごくいいんですよ」もホント、そう思う。あまりに良すぎて、CD収録版聴いてもあの場面が自然に思い浮かんでしまう。
— 相楽 (@sagara1) 2015, 3月 13
「第一話(エンディング)の「メッセージ」の入り方」って後に触れる「夕映えプレゼント」インスト版と共に、7話およびその題名題名「I wonder where I find the light I shine...」の「light」とおそらく連動してるわけだし。
— 相楽 (@sagara1) 2015, 3月 13「そこにはきっと、今までと別の世界が広がっています」からイントロ開始(上段) 歌い出し「Living in a dream I'm feeling the light of fantasy」がここと重なる(下段)。 pic.twitter.com/8Wff0WEQuQ
— 相楽 (@sagara1) 2015, 3月 131話のこの時(中段左)は正に凛が見つけた「light(of fantasy)」、「今までと別の世界」への誘いなわけで。 pic.twitter.com/JIJGiPWCyw
— 相楽 (@sagara1) 2015, 3月 13先掲画像中段右の殺風景な画は、対応する1話の「light(of fantasy)」が失われた光景(ここのBGMはなんという曲名なんだろう?)と捉えることでぐっと大きな意味、強いイメージをもって押し迫ってくるという話でもある。
— 相楽 (@sagara1) 2015, 3月 13※4/3追記
「(ここのBGMはなんという曲名なんだろう?)
↓
判明しました。1話でPが凛に対して「夢中になれる何か」を尋ねるシーンはNation BlueがBGMとして流れているわけだが、7話で凛がPに詰め寄るシーンでも同様にNation Blueが流れているんだよな。この対比はとても印象的。1話と7話で完全に構図が逆転している #imas_cg
— ききょう (@haihole_kikyo) 2015, 2月 25で、インタビュー中では触れられていないけど、1話「メッセージ」直前の「夕映えプレゼント」インスト版の使い方も素晴らしすぎる。島村卯月にとっての「光(light)」とその意味を示し、7話に繋がっている。 こちらは"卯月だけはそれを見失わなかった"ということだけど。
— 相楽 (@sagara1) 2015, 3月 131話の桜の花散るあの公園で。 凛の「あのさ、卯月はどうして、アイドルになりたいの?」という問い掛けの直後から、Pが凛が卯月の笑顔に打たれて手放した手綱をPが丁寧に屈みこんで拾う場面までのBGMが「夕映えプレゼント」のインスト版。
— 相楽 (@sagara1) 2015, 3月 13「ほら溢れる夕焼けは/優しい光のプレゼント/夢みたいに綺麗で泣けちゃうな/これからたくさん/いいことあるよ」 「夕映えプレゼント」の歌詞が、「プロデューサーが私を見つけてくれたから」という卯月の心の「光(light)」を語ってる。
— 相楽 (@sagara1) 2015, 3月 131話と7話の凛の心の手綱を巡る対比。 "落ちた自分"を拾い上げる卯月/未央。 「プロデューサーが私を見つけてくれたから」/Pの再勧誘。 笑顔に打たれる凛/俯いたままの凛。 手綱が手からこぼれる/手綱を握りしめる。 pic.twitter.com/wpj5nPfg6p
— 相楽 (@sagara1) 2015, 3月 13
今更なんですけど、star!!の歌詞の"かぼちゃの馬車はないけど"の部分、"小さな一歩"とか"精一杯羽ばたく"なんかの歌詞とあいまって、自分の足でスターになるんだ、みたいな意味が汲み取れるし、とても良いなって。
— ジョニーは準宝石の螺旋のように (@joy_j_j) 2015, 3月 17@joy_j_j ところで。 「Star!!」 http://t.co/OtSlwiYRG7 に「精一杯」と表記される歌詞はなかったりするのです。
— 相楽 (@sagara1) 2015, 3月 17『Star!!』歌詞と本編という話なら。 「運命のドア」とあるようにドア/門の描写の意味(1話/7話全般に顕著、他にも例えば7話再出発を経ての8話冒頭の未央入室等も分かり易い)ですとか。 「鏡」「おまじない」「星」とか語り得る話題は山盛りの曲ですねー。
— 相楽 (@sagara1) 2015, 3月 17デレマスの曲と本編といえば。 先日、1話の「夕映えプレゼント」インスト版の使い方と7話に触れた時、 http://t.co/eSC0BxOyyR つい、7話での別アレンジのインスト版の使われているタイミングについても投稿したものとばっかり思い込んで、忘れてた。
— 相楽 (@sagara1) 2015, 3月 17「だから、次は最後まで笑顔でステージに立ちたいなって。凛ちゃんと、未央ちゃんと一緒に」 「だから」でインスト版夕映えプレゼントが流れ始め。 「その魔法が解けるかどうか、もう少し待ってみようじゃないか」 で終わる。 pic.twitter.com/UPOnf2wCyF
— 相楽 (@sagara1) 2015, 3月 17インスト版「夕映えプレゼント」のアレンジと使い方も1話7話で重ねられつつの対比。 1話で卯月の笑顔に凛が光/light(of fantasy)を見て打たれたように。 7話でPは見失っていたlightをその笑顔に見出し、ずっと右向きだった姿を左向きに変える。
— 相楽 (@sagara1) 2015, 3月 177話感想記事内の「凛の心情表現と過去話との対比」で書いたように。 http://t.co/FYDfFOLfuT (続く
— 相楽 (@sagara1) 2015, 3月 17「I wonder where I find the light I shine...」の喪われた光は3話の「光の海」をまず指すだろうけど。 P及びPを通じ未央、凛に光を戻したのは7話においても1話から変わらず輝いた、卯月の笑顔だったということでもあるんだろう。
— 相楽 (@sagara1) 2015, 3月 17デレマス過去話は全話「何もそこまで……」とすら思える意図とこだわり、素晴らしさに満ちてると思えるけど。 1話/7話の緻密さ、情報量、巧みさ、完成度。 3話/6話の鮮烈さ、強力に感情を誘導する演出というのはその中でも各々突出してる観がある。
— 相楽 (@sagara1) 2015, 3月 13デレマス1話/7話なんかは毎週放送のTVアニメで無料で流していいレベルなのか、甚だ疑問だとすら思う。 再試聴する度「ホント、なんなんだこれ」という思いが高まってくる。凄すぎるだろ。
— 相楽 (@sagara1) 2015, 3月 13
凛の項の締めとして、再々掲になる未央と並んでの卯月への、CPの皆への謝罪について解説を試みてみます。。
未央は勿論、全員を全面的に信じてくれていた卯月がいたのに「迷った時に誰を信じていいか分かんない」などとPに言ってしまっていた凛も心底、合わせる顔がない。でも卯月は何を謝られてるのかも分かってない。ただただ、喜んでる。
pic.twitter.com/s1Gcn6Dl4b
— 相楽 (@sagara1) 2015, 2月 20
ここで、凛には、未央とはまた別の思いがあるわけです。
自分をアイドルの道に誘い、常に笑顔を絶やさず、全面的に未央も自分もPも信じ続けてくれていた卯月をこそ信じるべきだったのに、信じきれなかったり、プロデューサーだけに寄りかかったりしてしまった申し訳なさ、合わせる顔のなさ。
未央の「アイドル、一緒に続けさせて欲しい!」に応じた以上、「プロ失格」の態度を凛もまた、CPの皆にも詫びなければいけません。
6話感想で凛のお辞儀については注目すべきということを書きましたが、ここでは勿論、それぞれ異なる「ごめんなさい!」ではありつつ。
未央と凛のお辞儀はタイミングも角度も見事に、そうあるべくしてあるべきように揃っています。
また、なぜ謝られるのかそもそもわからないとばかりに(実際彼女の内心としてはきっと、そう)涙を湛えて駆け寄り抱きついてきた島村卯月に対し、未央が感極まり目をつむり涙ぐむ一方、同じく心打たれながらもまず未央に目をやり、続いて(ああ……卯月ってホント、こういう子なんだ……)という雰囲気で改めて卯月を柔らかく見つめる渋谷凛の姿、その描き方もあまりにも素晴らしいと思えます。
自分だって渦巻く思いに胸いっぱいのこんな時ですら、(視線の動きで示されたように)傍らの未央をまず思いやれるのが渋谷凛という少女の彼女ならではの美点で。
そして、目の前の卯月をしっかり見つめ、その思いと在り方を理解し、近づいていこうともしている様子もまた、渋谷凛の渋谷凛らしさが遺憾なく示されている描写かと思えます。
○アイドルマスターシンデレラガールズ7話感想【前編】7話概説&本田未央特集
http://d.hatena.ne.jp/skipturnreset/20150304
○アイドルマスターシンデレラガールズ7話感想【後編】CP14人+Pの再出発としての7話
http://d.hatena.ne.jp/skipturnreset/20150306