アイドルマスターシンデレラガールズ第8話「I want you to know my hidden heart.」感想です。
過去話の流れから見る8話の位置づけ
まず、1話から7話までをひとかたまり、特に1話を諸々強く踏まえての7話という在り方でCP14人とPの再出発となった前話までの流れかと思えます。
簡単に示せば、「一緒に」の歩みになったということかと。
7話キーワード「一緒に」。
「凛ちゃんと、未央ちゃんと一緒に」
「アイドル、一緒に続けさせて欲しい!」
「もう一度、一緒に見つけに行きましょう。貴方が夢中になれる何かを」
「一緒に一歩ずつ、階段を登って行きましょう」
pic.twitter.com/zLwJojSt4A
— 相楽 (@sagara1) 2015, 3月 11
「改めて。シンデレラプロジェクトを、進めていきたいと思います」
「一緒に、一歩ずつ…階段を登っていきましょう」
CP全員(杏も)「はいっ!」
針が進む。
そして、Pの「笑顔」。
なお、この後のやりとりも含む流れは、
pic.twitter.com/LKHrTql8Es
— 相楽 (@sagara1) 2015, 3月 4
2話アー写撮影。
卯月「プロデューサーさん!一緒にどうですか?」
みりあ「ねえねえ!」
P「いえ…皆さんでどうぞ」
CP全員「えぇーーーーー」
撮影監督「撮るよー。笑ってー!」
CP全員「(笑い声)」
7話との対比。
pic.twitter.com/vj1uHogove
— 相楽 (@sagara1) 2015, 3月 4
簡単にでなく詳しく……というのは、過去記事を参照して頂けると大変嬉しいです。
○未央、凛、卯月で三者三様のアイドル像から観る『アイドルマスターシンデレラガールズ話』6話感想
http://d.hatena.ne.jp/skipturnreset/20150220
○7話感想【前編】7話概説&本田未央特集
http://d.hatena.ne.jp/skipturnreset/20150304/
○7話感想【中編】島村卯月&渋谷凛特集
http://d.hatena.ne.jp/skipturnreset/20150305/
○7話【後編】CP14人+Pの再出発としての7話
http://d.hatena.ne.jp/skipturnreset/20150306/
で、その上で。
PがCP14人皆と、また、一人一人と「一緒に一歩ずつ、階段を登って」行くとは具体的にはどういうことかが、神崎蘭子を相手に示されたのがこのデレマス8話かと思えます。
「一歩ずつ」登る道は、困難や誤りも伴うもののようで。
今回もPはまず、神崎蘭子という14歳のアイドルの卵、一人の少女に対する向き合い方として、手酷い誤りを犯してしまっています。
しかし、他の面々に大いに助けられ、また、自ら踏み出して助けも求め、そして「正面から向き合うこと」で心を通わせ、アイドル・神崎蘭子の在り方を、輝きを損なうことなくプロデュースしてみせました。
蘭子の方も、彼女ならではの悩みを抱え、彼女らしい向き合い方をし、彼女ならではの努力を重ね、何より自分に向き合い、アイドルとして輝き出した……という挿話ではないかと。
"Words, words, words."
問題なのは表面的な「言葉」がどうこうなどではなく、心を一緒に寄り添わせ、正面から向き合うこと。
そんなことが描かれた第8話「I want you to know my hidden heart.」だったかと思います。
以下、少し詳しく見ていきます。
Pの努力と過ちとそれを受けての蘭子の懸命さ
概説
「個性とコミュニケーション」という軸でこれまでの積み上げを活かし色んな架橋の試みが提示された回。Pの地道だけど形式張った努力と凛のアドバイス、未央の仇名を利用した懐への飛び込み、真正面から寄り添うアーニャ、みりあの……直感と野生?かな子のお菓子、などなど。
— 相楽 (@sagara1) 2015, 3月 6
赤!赤!赤!
赤!赤!赤!
ダメです!!!
↓
「わが魂の赴くままに!」
青信号。良かったね。
……蘭子のキャラクターにあわせて(?)だいぶ極端な演出かまして来てたよなー、と。
pic.twitter.com/2XDZ934mus
— 相楽 (@sagara1) 2015, 3月 6
で、これ、なんでこんなに「ダメ」になってしまったかというと。
「それが重要な事なのでしょうか」
「…ぅう」
「…んん」
↑↓
「とても‥…大事なことだと…思うのですが」
「…あ」
「……ぅ」
それぞれ直前の様子も理解への期待、無理解を予測しての恐れと対をなしてる。
pic.twitter.com/Po8j9mG5kh
— 相楽 (@sagara1) 2015, 3月 6
きっと蘭子は「瞳を持つ者」としてプロデューサーを自分の理解者だと信じていて、多分、デビュー決定もその上だと思っていたんでしょう。
で、実際、Pは蘭子を理解すべく、懸命かつ地道な努力を続けてもいました。
「宴の始まりぞ」
×宴会の始まり
×食事の約束
○楽しい時間の始まり的な
この私家版熊本語翻訳辞書に刻まれたPの魂と誠意の軌跡を眺めると、なんだかおかしみと好意が溢れて、泣けてくる。
pic.twitter.com/bR5mMqgC38
— 相楽 (@sagara1) 2015, 3月 6
でも、Pはああいう人なので、蘭子の心やこだわりがなかなかに分かり難い。
いよいよ決まったCDデビューと(彼女をCPに選びデビューも決めた「瞳を持つ者」である)Pへの信頼に支えられた高揚と期待が、
Pの言葉で一気に失意と落胆に代わる一連の描写。
pic.twitter.com/MZrq961Jnc
— 相楽 (@sagara1) 2015, 3月 11
一応、上で示した8コマのキャプチャ画像と場面について軽く解説しますと。
(デビューにあたってのPV制作の概要について説明され、反応を返す中で)
1:「企画の内容になにか問題が?」と問われ。
2:蘭子は息巻き、期待と信頼を込め、
3:全身全霊で表現。
4:呆然とするP。
5:目の前の蘭子から目を逸らし私家版辞書を必死にめくり。
6:「イメージに相違があることは分かりました」
7:蘭子の期待。
8:「…が、すみません。差が…よく分かりません」
と口にしてしまう……という感じかと。
で、それだけなら蘭子もややがっかりしつつ、なんとか説明を続けようとしたかと思えるのですが。
そこで先ほど示した、悪い意味で決定的過ぎる「それが重要な事なのでしょうか?」という一言(をあの表情と口調で)が出てしまったんですね。
期待が裏返ってしまい、蘭子は(後述するように)とにかくめちゃくちゃ真面目で良い子なのだけど、さすがにむくれて拗ねてしまう。
14歳の少女として、仕方のないというか、当たり前過ぎる心の動きかなと思えます。
蘭子の失望と周囲の最初の反応
蘭子「よもや、降誕の時を前に。
瞳の力を曇らせるとは」
未央「瞳?」みりあ「うんうん」卯月「曇り?」
蘭子「……
闇にのまれよ」
凛「えと…お疲れさま?だっけ」
卯月&未央「お疲れ様(です!)」みりあ「やみのまー」
pic.twitter.com/N1tOSSvsT0
— 相楽 (@sagara1) 2015, 3月 11
(デビューだ、やっぱりプロデューサーは分かってくれてたんだと喜んでいたのに。
よもやそのPがあんなことを言うだなんて思ってもみなかった)
と嘆く蘭子。
(最後に明かされるように赤城みりあはしっかり言葉も心も分かっていますが)未央や卯月(と他の面々)もよくわからず、怪訝な反応。
そんな様子を目にして「……」と更に顔を曇らせての「闇にのまれよ」がなんとも寂しい。
アーニャの見事なまでに正しい架橋の試みと、蘭子の決意と努力
でも、そこでアーニャが追いかけるわけですね。
アーニャの踏み込み。
「ごめんなさい。難しい言葉ですね」
ここで"まずはもっと分かるように説明して下さい"ではなく。
そっと後ろで寄り添っていたのを前に回り優しく覗きこみ。
「蘭子、何か力になれること、ありますか?」
pic.twitter.com/aOtlaKjL3G
— 相楽 (@sagara1) 2015, 3月 8
で、「言の葉は不得手。秘めたる真意を伝える秘術はないものか」とこぼした蘭子はアーニャの誠意を尽くしてのアプローチを受け、「ふふ…優しき同胞よ、感謝する。だが、心配無用!私はいかなる困難をも、越えてみせる!」と返した蘭子はそのすぐ後、どうしたのかというと。
— 相楽 (@sagara1) 2015, 3月 9
信じていたPに自分の大切をこう扱われてしまったhttps://t.co/uN7iW780g9にも関わらず。蘭子は食事も早々に切り上げ、いつものように自分のイメージを描きつけた。それが彼女のやり方なので。
で、例のプロ、プロ…はずっとそれを見せようとしていた訳で。
— 相楽 (@sagara1) 2015, 3月 9
未央「なーんで隠すの?見せて」
蘭子「禁忌に触れるな!」
卯月「それって何が書いてあるんですか?」
蘭子「禁忌に触れるな!」
近づく側の近づき方と、隠す側の真っ先に「瞳を持つ者」に見せたいという両面の問題。
pic.twitter.com/DUXmwQw72n
— 相楽 (@sagara1) 2015, 3月 8
凛「言葉とかの前に、もっと蘭子に近づいてみたら」
みりあ(蘭子に向かって)「そっか、大変だね」
智絵里「気持ちを伝えるのって、難しいよね」
蘭子「プロデューサーっ!……言えた」
pic.twitter.com/K81BMJqxaA
— 相楽 (@sagara1) 2015, 3月 8
「プ、プロ…プロ、プロ、プロ、プロ……プロデューサー!……言えた」
「我が友…いえ、プロデューサー、そして皆さん。ありがとう。私の声を聞き取ってくれて」
デレマス8話。
この肝心要の部分が蘭子語、熊本弁でないことの効果と重みという話でもある。
— 相楽 (@sagara1) 2015, 3月 9
そして直後。
P「これからも、頑張りましょう」
蘭子「ふ…ふ…我が魂の、赴くままに!」
信頼に満ち満ちた、会心の熊本弁。
"蘭子の方も熊本弁を崩すべきだったのでは"なんてアプローチではありえない展開、結末なわけで。
— 相楽 (@sagara1) 2015, 3月 9
蘭子は言葉でなく、
「これはグリモワール。我が魂の一部。切り離すことのできない魔力の器」
で思いを伝えた。
理解されるべく歩み寄るためでなく、「皆さん」が自分の在り方を尊重してくれたことへの感謝を語る非・熊本弁。
pic.twitter.com/YmrR1TjZvP
— 相楽 (@sagara1) 2015, 3月 9
デレマス8話で蘭子が傘をPに持たせたやりとり。
物理的に&精神的に近づいて距離を縮めるだけでなく。
目の前の蘭子から目を逸し手帳をめくるPの手からそれを引き離すことにもなってる。
#imas_cg pic.twitter.com/xoNA4hBCZH
— 相楽 (@sagara1) 2015, 3月 13
ここから、
「素敵な傘ですね」
「こういったものにも、神崎さんのこだわりが感じられます」
と「個性」を示す「私物」をきっかけに(→未央の語った意図を活かして)、神崎蘭子という少女/アイドルに近づこうとするP。
しかし、その「こだわり」とPの理解・提示するイメージの差を「それが重要な事なのでしょうか」と切り捨てられた以前の経験が蘭子を躊躇わせて。
ここで彼女は「気持ちを伝えるのって難しいよね」(智絵里)「そういう時はお菓子があると、話が弾むよ」(かな子)と直前にアドバイスを受け手渡されていたマーブルチョコレートを見つめ、Pに差し出してみせて。Pは青いチョコを選び取ってみせる。
そこから幾らか会話を経て、寮で様子を観ている前川みくのアドバイスを活かしてハンバーグの話で「禁忌に触れる」ための心の障壁を崩していくP。
互いに皆に支えられつつ、そして見守られつつ、心の距離が埋まっていって。
その流れの先に「プロデューサーっ!……言えた」、遂にPに委ねられる/委ねることができた蘭子の魂=「グリモワール」という展開になっているわけです。
(1〜)7話を経て成長したPの挽回&CPの皆の役割分担
またもアイドルを「混乱させ、傷つけて」しまったP
先掲の通りPは、以下の7話:凛説得時の次の場面から台詞を借りるなら
(あなたの言うとおり、私は)
「逃げていたのかもしれません」
「あなたたちと、正面から向き合うことから
…」
「あなたたちを、混乱させて」
「傷つけてしまいました
…」
※改行は例によって添付画像の各コマに対応。
pic.twitter.com/UD5xbQ7llv
— 相楽 (@sagara1) 2015, 3月 11
蘭子を「混乱させて、傷つけてしまいました」。
例えば5話(まで)で前川みくに、6話(まで)で本田未央に対してやってしまったように。
Pは誠実で一所懸命で努力を欠かさず、いつも「アイドルたちにまっすぐに正しい道を示す」人なわけですが。
ティーンエイジャーの少女でありアイドルの卵たちの複雑で激しく揺れ動く心情の理解にはずっと苦労し続けています。
例えば、改めて7話を振り返るなら。
デレマス7話。
「そっか、失敗じゃなかったんだ…」
「もう…だったら、余計ダメじゃん!!」
「私の勘違いで、皆のステージ、ダメにしちゃって…!」
ここでのPの表情。やがて理解と悔恨に至る驚き。
pic.twitter.com/syfs2M34YA
— 相楽 (@sagara1) 2015, 3月 11
「私、逃げ出しちゃったし……」
「リーダーなのに……全然ダメじゃん!!」
「…………
……本田さん、戻りましょう」
pic.twitter.com/LRlVVeLiMh
— 相楽 (@sagara1) 2015, 3月 11
Pは恐らくここでようやく本田未央という少女/アイドルの在り方、その望むもの、こだわり、恐れ……だからこそいかに深く傷ついたか、傷つけてしまったかを理解しているわけですね。
特に二つ目の方のキャプチャ動画の表情に、その思いがよく現れているかと思えます。
なお、ある意味、それとの比較としても。
「血…!」
「蘭子、ホラーは苦手です」
「「ええ!?」」
「そうなんだ」
「ホラー映画も、怖くてみません」
「うぅ…」
「なんか、意外だね」
「(……はぁ)」
pic.twitter.com/JDIqdlPvar
— 相楽 (@sagara1) 2015, 3月 11
8話のこの場面での驚きと反省の様子も見応えがあるかと思います。
6話で本田未央の場合でも、ライブ直前などでも、軌道修正のチャンスはあって。
同様に8話での神崎蘭子の場合も、CD発売、PV撮影までの間に蘭子とPの関係も、それぞれが自分自身と向き合うにも、まだ取り返しの余地があったわけで。
そこでPの方でも「逃げていた」姿勢を改め、「あなたたちと、正面から向き合う」ことで速やかに問題を解決してみせた(それはPが改めて自分自身に向き合うということでもあった)……という話の流れかと思えます。
CPの皆と「一緒に」挽回してみせたP
@sagara1 これ、付箋の色が最初青だったのがピンクに変わってるんですよね。そして、花に「綺麗」と言う蘭子をPが見てハッとする場面がありましたね。「Cuな一面がある、それも汲んであげないと」というPの姿勢じゃないかと思ったりします。5話6話の流れからPも随分と成長してますね!
— ろみっこ(よんP);ミリ2nd両日現地 (@romicco_4P) 2015, 3月 6
@romicco_4P 「皆の個性がみえて」
「面白いかなって思ったんだけど」
「皆さ……みんなは、どう思う?」
ここからの流れなんですよね。
未央の良さと、それを活かして繋げることが出来るようになったPの成長。
pic.twitter.com/ubNJsapHaq
— 相楽 (@sagara1) 2015, 3月 6
ここで、Pが蘭子と改めて「正面から向き合う」にあたっては、1−7話の間にPがCPの皆と、CPの面々が互い同士の間で育んできた絆や相互理解、距離感、信頼感、好意を背景にしての。
「「一緒に一歩ずつ、階段を登って」行く上での交流と相互補助が見事に働いていたというのも、8話の一貫した、大切な描写でした。
8話で目立った"互いの個性や感情を肯定的に捉え、できるだけ否定や矯正に走らない"というCP14人の基本線の良さという話。
「皆の個性が見えて、面白いかなって思ったんだけど」という未央の私物持ち込みの提案に。Pがその意を汲んで「皆」の意見を求める。そこから(続く
— 相楽 (@sagara1) 2015, 3月 8
年上の新田さん口火を切る。きらり率先して肯定。年少組素直に喜ぶ。みくがアイドルとしてプロとしての常識で歯止め。李衣菜が正論や良識でない感性レベルで"皆同様に大歓迎"という訳ではない一面を代表。Pが落とし所を提示、皆でみく李衣菜の少数意見も気にしつつ同意を取り付け。
— 相楽 (@sagara1) 2015, 3月 8
その流れで凛が持ち込んだ花に対する蘭子の「綺麗…」、「蘭子、ホラーは苦手です」が引き出され……という展開。
— 相楽 (@sagara1) 2015, 3月 8
花言葉勢としても仕事をする。凛が持ってきた白バラとカスミ草の花束、花言葉はともに「清らかな心・無邪気・純潔」。蘭子が本当はとても素直な子で、プロデューサーが最初考えていた「恐怖・ホラー」のイメージとは違うよ、ということの暗示かな pic.twitter.com/oHnBJVX3NX
— 朗読P, et al. (@Whitethroat) 2015, 3月 7
@sagara1 あの場面、賛成多数ではあれど、みくの発言力が光ってますよねー。 常にみんなの先頭にたって言いたいことはきっちり言うって姿勢を貫いてるし、よく考えて話してるのが伝わるので。妥協案を提示されたときも、即断せずに考えてから話してますし、ご意見番になりつつありますねw
— とーか (@yumetya_toka) 2015, 3月 8
@yumetya_toka なお、
「みくは仕事とプライベートはきっちり分けたい派にゃ」
「つまりメリハリってことが大事なのにゃ。分かる?」
には多分、こういう事情もありそうです。
↓
[マジメ/ネコチャン]前川みく
http://t.co/8gw0J0lB0P
— 相楽 (@sagara1) 2015, 3月 8
@sagara1 それぞれのキャラクターに仲間への基準があって、行動ごとの距離感がちゃんと設定されてますよね。アーニャや李衣菜が特に顕著で、アーニャはわかりやすく言葉や接触で踏み込み、だりーなは逆に一定の距離でチラチラ見て踏み込みすぎない、ロックについて踏み込まれるの怖いのかとw
— とーか (@yumetya_toka) 2015, 3月 8
@yumetya_toka 多田李衣菜、4話で凛に「お勧めの曲は?」と素直に聞かれ動揺したように「個性」に踏み込まれるとアレなので。でも、周りは気になりツッコミ過ぎない位に関心示して欲しいので例によってチラ見という。
pic.twitter.com/YPSzObJbo5
— 相楽 (@sagara1) 2015, 3月 8
今回のMVP:渋谷凛
そして勿論、何より決定的にPの背中を押してくれたのが渋谷凛のアドバイス。
7話独り直談判。
「逃げないでよ」
「見解の相違って何?」
「信じてもいいと思ったのに」
8話Pと凛、卯月と未央。
「蘭子、別に避けてないよ」
「もっと蘭子に近づいてみたら」
「私たちを迎えに来てくれた時みたいにさ」
pic.twitter.com/xIdF4f3rVH
— 相楽 (@sagara1) 2015, 3月 6
実に鮮やかに、7話との対比が決まっています。
ちなみに。
私物持ち込みから蘭子の「個性」を知る上で、大きなきっかけになった「花」を持ち込んだのも凛。
幸運のお守りとしての蹄鉄"を解説してみせたのもやはり、凛。
アーニャの「蘭子、ホラー、苦手です」という蘭子の性格や好みの代行紹介を受け、「なんか意外だね」と口に出して(結果的に)Pの気持ちを楽にした(分かっていなかったのは自分だけじゃない)のも凛。
先掲のように「皆の個性がみえて面白いかなって思ったんだけど」と持ち込み企画を提示してみせた未央の貢献も大きいですが、その上で7話を経ての凛のこの信頼と好意に満ちたサポートが一つ、大きな見所だったかなと思います。
持ち込まれた私物
こちらの記事にまとめられていたりしますね。
○【モバマス】アニメでアイドルが事務所に持ってきた私物まとめ(とりあえず速報)
http://7toriaezu.blog.fc2.com/blog-entry-5421.html
写真立ては勿論島村さん。
キャンドルセットは新田美波さん。
で、パターセット、ブタミントンはいずれも本田未央ですね。
で、個々にみていっても面白いところですが。
一つ重要なのは、揃って"自分一人だけでなく、皆で楽しもう、皆に良いように"という「私物」ばかりだということかな、と。
蘭子の蹄鉄、智絵里のクローバー飾り、凛の花、きらりの毛布(?)、かな子のティーセット、卯月の写真立て、美波のキャンドルセット、アーニャの天球儀、みくの猫足マグネット辺りはその性格が言うまでもなくはっきりしていて。
杏のぐうたら妖精御用達クッションも「NO MAKE8話」で話題にされているように皆のためというか、皆を引きずり込むべく持ち込まれてる。莉嘉のカブトムシぬいぐるみもそうでしょう。
李衣菜のヘッドフォンも貸し出せるように3個も持って来ているし。
みりあのお絵かきセットもきっと、仲の良い莉嘉(5話のライブ案提示とか見るに、みくにゃんあたりも?)と一緒に遊びたいというのもありそう。
未央は相手が居て、一緒に遊ぶこと前提での持ち込み(パターセット、ブタミントン)にしているのがいかにも彼女らしいし、口にしていた最初の意図にもよく沿っています。
ああ、CPはなんとも仲の良い14人なんだな、と。
で。
「一緒に一歩ずつ、階段を登って」いく仲間たち。
その中には勿論、Pの姿もある。
#imas_cg pic.twitter.com/WsjUGEGzMO
— 相楽 (@sagara1) 2015, 3月 11
ちなみに「特定班」という人(たち)はなんだかすごいもので。
ほぼ全部、凄い勢いでこれらの私物の商品名を調べあげてしまっているみたいです。
togetterに収録させて頂いてもいますので、気になる方はそちらをどうぞ。
以下のまとめ内の「特定班の方のお仕事」の項ですね。
http://togetter.com/li/768711?page=46
前川みくの尊さについて〜8話再総括
引用しますね。
ここのみくにゃんが本当に最高なんだよ!しかも呼び名が「Pチャン」に代わってるんだよ!!見とけよ見とけよ!!!
— ききょう (@haihole_kikyo) 2015, 3月 6
みくから「信じる」って言葉が出てるし、ちゃんとコミュニケーションを取っていることも伺えるし、すげぇ、すげぇ!!(大興奮)
— ききょう (@haihole_kikyo) 2015, 3月 6
改めてじっくりデレアニ8話観て、なんて素晴らしい回なんだ、としめやかに泣いている
— ききょう (@haihole_kikyo) 2015, 3月 7
デレアニ8話はなぁ、EDへの入りでゾクッとくる。時計の針が進む音がな、またなぁ、すげぇいい
— ききょう (@haihole_kikyo) 2015, 3月 7
CDデビュー第2弾の発表で、真っ先に「誰が?」と訊いたのがみく、というのは変わらずアイドルへの強い想いが読み取れて素晴らしいのだが、それ以上に、「選ばれなかった」時の対応がぐっとくる。莉嘉・みりあの反応を受けてか、すぐさまフォローに回っている
— ききょう (@haihole_kikyo) 2015, 3月 7
7話を経たことをよく表す「分かったにゃ!みく達待つにゃ」の台詞もそうだし、「蘭子ちゃんファイトにゃ!」と素直に応援できるようになった様は6話同様感慨深い。焦り、ライバル意識に過剰に囚われたみくはいない。みくの変化にもCPが「仲間」として歩み始めたことを見て取れる
— ききょう (@haihole_kikyo) 2015, 3月 7
また「Pチャン、次は3人ユニットを2組で、って言ってたよ。とにかく、今はPチャンを信じるにゃ」という台詞がみくの口から飛び出たことも感慨深い。「早く言ってにゃあ」と拗れた5話を経て、ちゃんとコミュニケーションを取ってることが分かる良いシーンだった
— ききょう (@haihole_kikyo) 2015, 3月 7
(こいつ蘭子回でなぜみくの話ばっかしてるんだ…?)
— ききょう (@haihole_kikyo) 2015, 3月 7
※「今回も」みくがCPの皆のある側面を代表・代弁する重要な役回りを担っているので、全く問題ない話ですね。
※「今回も」の参考(みくにゃんのこれまでの歩み)
○アニメ版「アイドルマスターシンデレラガールズ」1-8話の前川みくについて
http://togetter.com/li/771731?page=1
「蘭子語がいい」ではなく「蘭子語でいい」。「丁寧語なのがいい」でなく「丁寧語でいい」。
蘭子がPに渡したチョコは赤、青、黄の三色。Cu、Co、Paに準えてるのかな、とも取れる。ただ、それより重要なのはPが青のチョコを取って、口にしたことかな、とも。「赤信号」含め、赤が多用された前半。ここで「青」のチョコを選んだ点は象徴的かなー、と
— ききょう (@haihole_kikyo) 2015, 3月 7
デレアニ8話は「個性」をどう受容するかという話だろう。ただし重要だと思うのは、蘭子が"代表する"話であっても蘭子"だけの"話ではないこと、「口調」だけが問題となる話ではないことの2点。前者は私物の持ち込みをどうするかという話が関連し、後者は凛とPの会話が関連する
— ききょう (@haihole_kikyo) 2015, 3月 7
私物の持ち込みを提案した未央は「みんなの個性がみえて、面白いかなって思ったんだけど」と言っており、CPの部屋に私物を持ち込むべきか、また、持ち込んだらどうなるか、という話が「個性」に関連付けられていると言える。事実、皆が持ち寄ったものに各々の「個性」が出ている
— ききょう (@haihole_kikyo) 2015, 3月 7
最初は渋っていた李衣菜は最後ノリノリで遊んでるし、みくも楽しんでいる。「わー!なんか私たちのお城って感じする!」とはしゃぐ未央にPもにこやかに頷いており、「個性」をそのままに受容することがプラスに捉えられている
— ききょう (@haihole_kikyo) 2015, 3月 7
そのうえで8話の中心となる蘭子に話を戻せば、当然目立つのはその「口調」。蘭子を語る上では欠かせない「個性」であり、一方で、それゆえにコミュニケーションを困難にしている。その一際尖っている「個性」に対して取られたアプローチは"矯正"ではなく"受容"
— ききょう (@haihole_kikyo) 2015, 3月 7
結果としてこのアプローチは、私物の持ち込みに印象的なように、また蘭子のPVを観れば明らかなように成功している。たとえコミュニケーションの多少の障害があっても、欠かせない「個性」ならば受容していこうというCPのスタンスが明確化したともいえるだろう
— ききょう (@haihole_kikyo) 2015, 3月 7
しかし、「口調」に関して真逆のアプローチも取られている。それがPである。7話の最後に、接しづらいという理由から「口調」の矯正を提案されていた。「プロデューサー」と言おうとして言えない蘭子、丁寧口調につい戻ってしまうPは重なるが、扱われ方は真逆だ
— ききょう (@haihole_kikyo) 2015, 3月 7
最終的には提案者の未央本人によって「やっぱプロデューサーは丁寧口調のままがいいかも」と言われ、終盤はすっかり丁寧口調に落ち着いている。ただ、これは蘭子のように「個性だから」の一言では片づけられない。大元の問題である接しにくさが解消されたから不要になったのだろう
— ききょう (@haihole_kikyo) 2015, 3月 7
みくからの呼称が「Pチャン」に変わり、おどおどしていた智絵里も普通にPの隣に座っている。「口調」ではなく、皆とPが互いに距離を詰め、相手を知ったことで問題は解消された。「個性」を受容することは、相手を"そのままにする"ことではなく、相手を"知ること"だ
— ききょう (@haihole_kikyo) 2015, 3月 7
だからこそ、「"言葉とかの前に"、もっと、蘭子に近づいてみたら?」という凛の台詞は8話で最も大事だと思う。凛の持ってきた花を「綺麗」という蘭子にP・アーニャ・凛・美波が驚き、未央・莉嘉が蘭子の持ち込んだ私物に驚いた。徐々に蘭子へ"近づく"のが8話だった
— ききょう (@haihole_kikyo) 2015, 3月 7
「口調」の問題をどう乗り越えるか、というのは蘭子の「個性」を語る上で大事ではあるが、その向こう――そもそも蘭子自体に近づくことが重要視されたと思う。Pが「口調」をそのままに関係を築いたように、蘭子の「個性」も、蘭子自体を知ることで受容されなければならない
— ききょう (@haihole_kikyo) 2015, 3月 7
その点で、蘭子に一番近しい位置にアーニャが居たのは頷ける。「言葉の壁」があっても、相手を"知り"関係を築こうとするアーニャだからこそ、という感じはとても強い
— ききょう (@haihole_kikyo) 2015, 3月 7
凛が「言葉とかの前に」と言うあたりからBGMに「We're the friends!」が流れるんだけど、満を持しての登場という感じだ。それぞれの差異を強調し、時には対立することもあるとしながらも、同じ場所へと走ることを謳うこの曲は7話を経たCPにぴったりだ
— ききょう (@haihole_kikyo) 2015, 3月 7
7話で"ぶつかり"ながら、またCPとして"皆で"スタートを切った。そして8話では、そのCPの面々が持つ個性を受容することが問題となったのだ。「We're the friends!」がピッタリとしか言いようがない
— ききょう (@haihole_kikyo) 2015, 3月 7
蘭子の「口調」が、"魅力的で欠かせない「個性」"だから受容されたのではなく、あの「口調」は蘭子にとって”欠かせない「個性」"だから尊重され、そのうえで蘭子に"近づいた"のが8話だったはず。「口調」の向こうにある「私の声」を聞き取ったからこそ、PV撮影は成功した
— ききょう (@haihole_kikyo) 2015, 3月 7
8話は、みりあだけは蘭子の言葉が分かっていた、というオチが用意されている。それに対してPは「早く言ってください…」と零すのであり、蘭子の"魅力"だから「口調」をそのままにしたわけではないことは明らかなんだよね。「口調」はあくまで「個性」として尊重されたに過ぎない
— ききょう (@haihole_kikyo) 2015, 3月 7
更に言えば、Pは蘭子のその「口調」ゆえに蘭子のキャラクターを誤解していたのであり、「口調」を受容することに焦点化されたわけではないことが分かる。「口調」は乗り越えられるべきものであり、凛が言うように「言葉とかの前」が焦点化されたと思うのだ
— ききょう (@haihole_kikyo) 2015, 3月 7
8話において、蘭子が"自発的に"Pに理解してもらおうと動いたこと、一方でPもまた(最初は「言葉」の理解に囚われてしまったものの)"自発的に"蘭子へ向かっていたこと、この2点はとても大事だ。7話を経て、Pもアイドルもしっかりコミュニケーションを取ろうしている
— ききょう (@haihole_kikyo) 2015, 3月 8
この変化は細かいところにも表れている。私物持ち込みをPが許可したとき、「ありがとう」としっかり言う未央、積極的にお茶に誘うかな子。P側なら「熊本弁」手帳、たぶん蘭子以外の情報もあるだろう。だからこそみくは「Pチャン」呼びに変わったし、智絵里もPの隣に座れる
— ききょう (@haihole_kikyo) 2015, 3月 8
皆としっかり向き合う、コミュニケーションを取ることの重要性が示されたのが7話だった。それを経た8話では、概ねこの課題は達成されている。その上で「言葉の壁」がある蘭子を取り上げ、「皆としっかり向き合う」というのは「言葉の上で」じゃないんだよ、と示したと思う
— ききょう (@haihole_kikyo) 2015, 3月 8
もちろん蘭子にとっての成長も描かれたと思うけれど、この軸をみるならば当然Pにとっての成長譚となるわけで。今回もまた一歩、丁寧に成長する姿が描かれたと思う。最高かよ
— ききょう (@haihole_kikyo) 2015, 3月 8
何度目かだけど、8話は蘭子の「言葉」が「個性」として受容されたという話ではない。オチで明らかなように「言葉」はあくまで困難として提示されている。それによって隠されてしまっている蘭子の「私の声」(my hidden heart)、「個性」へ近づこうという話だと思う
— ききょう (@haihole_kikyo) 2015, 3月 8
こう考えると、徹底して蘭子の台詞に「副音声」が入らなかったのは納得できる。「私の声」は8話の副題が示す通り「hidden heart」であり、皆にも正確には伝わってなかったのだから(蘭子相手に「意外」という言葉が多用されている)。8話を通して蘭子に近づいたのだ
— ききょう (@haihole_kikyo) 2015, 3月 8
蘭子はEDで当然Pに感謝を述べるのだけど、同時に皆にも感謝を述べているんだよね。ここまで蘭子のイメージは「言葉」の前に、実際とずれていたわけで、8話を通して徐々に皆も蘭子に近づいたわけで。だからこそ、皆も感謝の対象になりうるのでは、と
— ききょう (@haihole_kikyo) 2015, 3月 8
8話、PV撮影でアイドルとして輝く蘭子を観ての反応。杏も素直に感嘆してる。
杏は一貫して、誰かの殻を破っての変貌を目の当たりにした時、
http://t.co/m4IufU6esY
常とは違う印象的な反応を見せてる。
pic.twitter.com/Dli8T2Admy
— 相楽 (@sagara1) 2015, 3月 8
ここで、Pが丁寧語を止めようと試み、結局「やっぱプロデューサーは丁寧口調のままがいいかも」と言い出した未央に言われてうやむやになった話について。
直前に連続で引用したききょう@haihole_kikyoさんの連投の補足というか、自分なりになぞった話をさせて頂くと。
簡単に言えば「アイドルの個性がCP全体で尊重される様に武内Pの個性も尊重された」ということにはなるのですが、この表現にはやや危うさがあるかと思えます。
丁寧語を止めることをCPの皆に提案されたPがそれに応えるべく四苦八苦することを通じて、7話で例えば莉嘉に「あの人、何考えてるか分かんないんだもん」と言われてしまったPは、アイドルたち全員と「一緒に一歩ずつ階段を登って」行くためにどれだけ心を砕いていこうとしているか、彼もまた彼女たちと同じように悩んだり迷ったりしつつ歩こうとしているかが全員に理解・納得されていく必要があったと思えるわけです。
その理解・納得、信頼と共感こそが大事なのであって、丁寧語云々は大事な問題ではない。
問題が解決されたから「丁寧語でいい」のであって、「丁寧語なのがいい」というわけでもない。
で、「蘭子語がいい」ではなく「蘭子語でいい」。
「丁寧語なのがいい」でなく「丁寧語でいい」。
この差はそれこそ全編に渡って丁寧に描写されもすればそれが必要でもあった挿話の核心で、正しく伝えるには全編を丁寧に解説する必要があるかと個人的には思えます。
この感想記事では正にそれを試みてみたつもりなので、記事題名の通り「大事なのは言葉ではなく」ということが正しく伝わってくれればいいな……と思います。
神崎蘭子について(補足)
いわゆるゴスロリ衣装に上から下まで身を固め。
346プロ内では基本、独特過ぎる蘭子語(通称・「熊本弁」)で喋る、際立った個性で一見近寄りがたく、関わるのが難しく見える(実際そういう面はあるけど)神崎蘭子……なのですが。
@gigir ん?5話では"蘭子も警察官コスプレで客整理・誘導とかそういうの振られるし、彼女は素直にしっかりこなすんだよ"というのが示されてましたね。警官服の蘭子もかわいい。
#imas_cg pic.twitter.com/rUPhct3sCt
— 相楽 (@sagara1) 2015, 2月 7
仕事として振られれば、皆と同じ指定の衣装で、おそらく割と普通に喋りもしつつ、きちんと素直に頑張ってこなしてみせているのでしょうし。
蘭子の本棚。『中2英語/標準中二問題集』『応用中2問題集』それに、『常用国語便覧』http://t.co/vMdK93NYLu
多分、新紀元社の辞典等じゃなく、そういうのから言葉や言い回しを頑張って収集してるんだな。
#imas_cg pic.twitter.com/sSx5Z0ShWW
— 相楽 (@sagara1) 2015, 3月 6
自分の幻想の世界に引きこもって日常生活をひたすら厭い、嫌っているのか?といえば、おそらくまるでそうではなく。
346プロの用意した女子寮の部屋にもしっかり英語や数学の参考書を持ち込み、大切な「グリモワール」の脇、おそらくよく使うものを置く場所に置いています。
ようするに、蘭子はきっと、しっかり熱心に勉強もして学校生活も頑張っていそうだと示されているかと思えます。
Pが「休日は、どのように過ごされているのですか?」と質問しているのも、学校にろくにいかず346プロでレッスンに励んでいるというわけでもなく。
おそらく中学にも(普通に制服を着て、常識的な言葉遣いや振る舞いで?)結構真面目に通っていたりするのかもしれませんね。
作品本編で詳しく描かれていないからといって、それ以外の生活なり側面なり思いなり「人生」なりがキャラクターに存在しないわけではありませんし。
ちょっとした描写が多くを示唆していることもあるかとも思います。
ついでに、しばらく以前に投稿した時点における、神崎蘭子というアイドルについての個人的な見方も掲載しておいてみます。
例えばアイドルとして精一杯輝くために「キャラを演じる」という側面において、前川みく、神崎蘭子、多田李衣菜の三者三様の姿がとても魅力的に描かれているとも思う。
演じるのは好きでもあるけど、そこには劣等感等も伴っているのだろう真面目な努力家の前川みく。(続く
#imas_cg
— 相楽 (@sagara1) 2015, 1月 31
続き)厨二キャラが心底好きで、それが仲間にも(やがてファンにも)受け入れられ歓迎されるのが嬉しくて仕方なさそうな蘭子。
理想のイメージと実力的にも好み(かわいい物好き←劇場22話)でもギャップがあるけど、温かく受け止められつつ頑張っていくだろう多田李衣菜。
#imas_cg
— 相楽 (@sagara1) 2015, 1月 31
4話でめでたく(?)未央に「らんらん」と仇名も貰った神崎蘭子。
アニメ版だとまだはっきり見えてない感じだけど、原作ゲームファンなら口を揃えて言うように、とにかく素直で良い子。素の性格は(分かり易い個性の有無では両極端だけど)島村さんによく似ている感じかと思う。
#imas_cg
— 相楽 (@sagara1) 2015, 1月 31
前川みくは(いつも持ち歩いてはいるけど)着脱前提の猫耳(と尻尾)、語尾以外は内容も言葉遣いも普通。
神崎蘭子は基本、常時あの服装で、頭から尻尾まで蘭子版熊本弁。
そこに二人と各々の「キャラ」、そして「アイドル」との関係性が良く示されていると思う。(続く
#imas_cg
— 相楽 (@sagara1) 2015, 1月 31
続き)
みくにゃんにとって猫キャラは半分は普通に好き、半分はアイドルでいるための手段。
蘭子にとってあのキャラで居られることがまず一番の幸せ。346プロとアイドルはそう在りたい自分のままで居心地よくいれる場所であり職業。
そんな感じかなと思う。
#imas_cg
— 相楽 (@sagara1) 2015, 1月 31
デレマスで前川みく、神崎蘭子、多田李衣菜と三者三様に"キャラを演じる"https://t.co/D6R1CGPV3k アイドルは共にカメラに収められた演じている様子と素と、どちらが"作中において、今後デビューするアイドルとして"魅力的なのか問題って難しい。(続く
#imas_cg
— 相楽 (@sagara1) 2015, 2月 2
例えば、冒頭のみくの素顔及び、「こんなのじゃみくの魅力は伝わらないにゃあ!」→「あ、カメラ回ってた」からの慌てぶりと「おぉー」と三人を感心させた巻き返し。
例えば、未央に仇名をつけられて「らんらん、とは」と驚いたり、傘を忘れて慌てる蘭子。
#imas_cg
— 相楽 (@sagara1) 2015, 2月 2
例えば、だりーなの凛の悪気ない一言に急所をつかれての耳ピクhttps://t.co/3yYSlfZiH6や、ロックな驚き方https://t.co/EImlarU2uAなど。
いずれも物凄く魅力的なのは勿論なのだけど。
(続き
#imas_cg
— 相楽 (@sagara1) 2015, 2月 2
例えば蘭子にとってのキャラが意味するものhttps://t.co/2W75nqk8D1を推測する時、「素のほうが(アイドルとしても)魅力的」とは個人的に言いたくないし、作中描写としてもまずかったりはしないのかな、とちょっと思う。
#imas_cg
— 相楽 (@sagara1) 2015, 2月 2
みくにゃんについても猫キャラは半分手段でもあれば半分は彼女自身好きなのだろうと思うから、それ込みで愛されていって欲しいと思う。
多田李衣菜は……えーと……だりーなは(アイドルとしての目指すべき)方向性が幾つか考えられるけど、アニメ版ではどうなるんだろ。
#imas_cg
— 相楽 (@sagara1) 2015, 2月 2
蘭子語とみりあとCPの面々と
蘭子語は難しいです。もう全部が大喜利! ライター陣にも得意不得意があるっぽいですね。自分の場合は…『BLAZBLUE』での経験が活きましたね(怒られそう)
— 郄橋龍也 (@t_takahasi) 2015, 3月 10
脚本上では、一応大体のところに蘭子副音声も入れています。
蘭子「闇の鎮魂歌…天界の福音…妖精の戯曲…等しく祭壇に捧げるわ」(訳:素敵な曲ならなんでも聞きます)
みたいな。なにかで使われたり…しないかな?
— 郄橋龍也 (@t_takahasi) 2015, 3月 10
「これまでも、みりあは完璧に熊本弁を解読できていた。そして周囲はそれを全く理解していなかった(なんか適当に合わせてると思ってた)」という8話ラストで判明した前提で過去話描写見直すと、いろいろ面白そうだな……。
#imas_cg
— 相楽 (@sagara1) 2015, 3月 6
スマホから。デレマス8話ラストのみりあについて。
1、二話の蘭子自己紹介時の笑顔以降、「なんかわかっていそう」であっても定かではなかった熊本弁リスニング能力をほぼ確定で「わかっていた」と見なせる。
2、理解度は「なんとなく大まかな意味や感情がわかる」ではなく簡潔に翻訳できるレベル
— 相楽 (@sagara1) 2015, 3月 7
3、みりあは自分が理解するだけでなく、やろうと思えば他人にも伝える力があった。
4、みりあは周りも、もう少し蘭子語を理解できていると思っていた。
5、PだけでなくCPの他メンバーも赤城みりあの蘭子語理解・翻訳力がそこまでとはまるでわかっていなかった。
分解するとこんな感じ。
— 相楽 (@sagara1) 2015, 3月 7
デレマス8話ラスト。
蘭子自身とみりあを除く12人全員が驚きを示しているのもポイント。
#imas_cg pic.twitter.com/wdc8ww5x2r
— 相楽 (@sagara1) 2015, 3月 11
蛇足ですが。
「2話の蘭子自己紹介時点から、ずっとそういう描写だったよね」と簡単に言える話でもない、ということですね。
「多分そうだろう」と「ほぼ確定的にそう見做していい」は大きく異なりますし。
理解度と伝達能力という話についても、赤城みりあというキャラクターの捉え方とも大いに関わる形で大変面白いところだったかと思います。
そして、対視聴者でなく、作中においてPのみならず、蘭子とみりあを除く12人が驚きを示している……"みりあは蘭子の言葉にいつも反応してみせているけど、なんとなく気持ちが分かるくらいか、あるいは、適当に合わせているのだけかと思っていた(?)"ことも、振り返って観る時、大いに面白いポイントになるかと思います。
「一緒に一歩ずつ」進んでいこうとPも宣言すれば、互いに好意を向け合う仲の良い14人であっても。
まだまだ誤解や未知の部分、互いの間の距離なんかも諸々あるのだな……ということが示されもした8話だった、ということにもなります。
本田未央について(補足)
まず、アバンのこちらの描写。
言わずもがなのことだけど。
8話で未央が明るく持ち込む例のハンバーガークッションは、勿論7話のこれでもあるというのがまた良かったりする。
pic.twitter.com/eAcLgKLUXD
— 相楽 (@sagara1) 2015, 3月 11
本田未央は7話のあの辛い時期を自室で共にしていたハンバーガーのクッションを抱えて、8話アバンで共演したラブライカのアーニャ(と蘭子)、卯月と凛を相手に明るさと楽しさをムードメーカーとして振りまいてる。
#imas_cg pic.twitter.com/N2tDCIzThr
— 相楽 (@sagara1) 2015, 3月 11
本田未央はあの大失敗を忘れてしまいたい過去でなく、目を逸らさず引き受けて。
それでも明るく歩めるアイドルであり、少女である……という話かと思います。
ここで、毎週の放送に合わせ原作ゲーム内で配信されている「NO MAKE」は毎話いずれも本編の重要で聴き応えのある補完になっているので必聴なんですが。
「NO MAKE」8話においては本田未央のキャラクターについて、踏み込んだ描写がされてもいます。
未央「あ、おはようございまーす!今度また、相談に行かせてください!」
凛「今挨拶した人、誰だっけ?」
未央「エンジニアのオガタさん。この間のミニライブの時に、音を出してくれてた人」
凛「そういえば…。未央、知り合いなんだ?いつから…?」
未央「ついこの間から。ステージで歌う時のコツとか教えてもらえないかなって、思って、プロデューサーに紹介して貰ったんだ」
凛「(笑い声)」
未央「…あれ?私、なにか変なこと言った?」
凛「んっと…未央、最近凄いなって思ったら、つい」
未央「…すごい?」
凛「先週からレッスン、増やしてもらったんでしょ」
未央「あっちゃあ…知ってたんだ」
凛「偶然だけどね。美波と一緒に踊っているのみちゃって」
未央「まあ、知られちゃってたんだったら、隠してても仕方ないなあ〜」
未央「……」
未央「……やっぱさ。あのままじゃ、終われないから」
未央「次のライブに出られるのがいつになんのかわからないけど、今の自分にやれることは、やっておこうかな、って」
凛「……」
未央「……うぅ、もう!黙って聴いてないで、なんか言ってよ!恥ずかしいじゃん!」
凛「(笑い声)。別にいいんじゃない。そういうとこ、未央らしいよ」
未央「…うぅ、余計に恥ずかしい」
ここで。
「NO MAKE」8話で未央が挨拶していた、
「エンジニアのオガタさん。この間のミニライブの時に、音を出してくれてた人」
は6話のこの画面の中にいた人ということになるんだろう。
それは何を意味するかというと。
#imas_cg pic.twitter.com/m5Vq1LNC7f
— 相楽 (@sagara1) 2015, 3月 11
つまり、未央にとってみれば物凄く失礼を働いてしまった、顔を合わせづらいなんてものじゃないだろう相手だったということです。
「ステージで歌う時のコツとか教えてもらえないかなって、思って、プロデューサーに紹介して貰った」
と明るく語っていますけれど。
本田未央は本当はまず第一にプロデューサーに自ら申し出て、あの時のスタッフたちに謝りに行ったのではないかと思えるわけです。
先日の6話感想記事で重ねて書きましたが、未央はその描写からして本来人一倍、周囲の心の動きや考えに気づき、うまく配慮し、共に楽しめる「人間」であるに決まっていて。
なので、自分が何をやらかしてしまったかもよくよく承知しているし、これから何をしていかなければいけないか、何度も何度も考えに考えずにはいられなかったのではないかと推測します。
それでリーダーとして、アイドルとしてやるべきことの大きな一つとしてスタッフへの謝罪も進んでやったのだろうな、と。
勿論、卯月にも凛にも知らせずに一人で。未央は自分一人の失態(に巻き込んでしまった)と強烈に思っているだろうところ(実際にそうだし)、二人に話が漏れて一緒に謝られに付いてこられでもしたら、彼女にしてみればどうにもこうにも立つ瀬がない。
未央としても、そういう申し出を受けただろうPとしても、適切な判断と行動だったのではないかと思えます。
で、その大失態すらプラスに変えむしろ裏方のスタッフと仲良くもなれば多くを学ぶ機会ともしてしまい、それも含めて(勿論、伝え聞いた卯月の在り方にも大いに心を打たれつつ)「自分にやれることは、やっておこうかな」と歩んでいくのが本田未央というアイドルなんだろうな、と。
個人的には、そんな風に捉えています。
今回の感想記事は以上です。
なお、こちらのtogetterでは随時、より幅広い話題を対象に各話感想を更新していっています。
○アニメ版『アイドルマスターシンデレラガールズ』(デレマス)感想
http://togetter.com/li/768711?page=44
↑8話分は上記リンク先から。