2006-03-01から1ヶ月間の記事一覧

『寺山修司&谷川俊太郎ビデオレター』

------すごい。 《言葉》を最大の武器とする大詩人ふたりが、ビデオの映像と声と音によって、《言葉》を、その《意味》を、《存在》のすがたを鋭く問い掛けあっていく。 最初の一往復+谷川俊太郎の二度目のビデオまでは、抽象的で曖昧な呼びかけだったものが…

サイト「それいけ!日常茶飯事」より、「俳優今昔物語」〜的確な写真の選択とコメントが絶妙。ついでに、傑作『チャーリーとチョコレート工場』の感想を少し。

ネットで見つけた「俳優今昔物語」という記事の、写真の選択と短いコメントが絶妙。 中でもクリスチャン・ベール、《『リベリオン』の人》というくらいにしか知らなかったんだけど(おぃ)、熱い役者魂と見事な天然っぷりを兼ね備えた素敵な役者バカだったん…

『寺山修司&谷川俊太郎ビデオレター』ほか

例によって、2006/3/19の日記でまとめた北村薫の講演で話題となった作品として、『寺山修司&谷川俊太郎ビデオレター』を観てみる。 同じ事情で、ジェームズ・ハドリー・チェイス『ミス・ブランディッシの蘭』(井上一夫・訳)を再読。 部屋の片付けなどで暇…

アルフレッド・ベスター『虎よ、虎よ』(中田耕治・訳)〜凄いなぁ、ひたすら凄いなぁ。

アルフレッド・ベスター『虎よ、虎よ』(中田耕治・訳)、冲方丁『マルドゥック・スクランブル"-200"』(SFマガジン2004年2月号。飛浩隆「ラギッド・ガール」も掲載されていたもの)読了。 『虎よ、虎よ』かぁ……。 最近、飛浩隆、小川一水絡みで続けて読んでい…

Mixiを再開してみる。

数年前に少し入ってみてはみたものの、すぐに投げ出してしまったMixiのアカウントを再開してみる。以前の内容を消去してのリスタート。 何もないのも寂しいので、とりあえず、北村薫『スキップ』『紙魚家崩壊』の「おすすめレビュー」を入れておいてみる。 …

飛浩隆『グラン・ヴァカンス』関連の「SFマガジン」が届く。

早川書房のホームページから注文した、飛浩隆『グラン・ヴァカンス』シリーズの作品が掲載された『SFマガジン』のバックナンバー五冊が届く。早速、「夏の硝視体」「蜘蛛の王(ちちゅうのおう)」「ラギッド・ガール」「空の園丁 廃園の天使Ⅱ」「クローゼ…

フィラデルフィア物語〜名匠ジョージ・キューカーと愉快な名優たち

映画を観る前に持っていた基礎知識 キャサリン・ヘップバーンが女優生命を賭けて取り組み、大成功を収めた舞台の映画化です。 ヘップバーンの友人でもあった名映画監督ジョージ・キューカーが監督、ケーリー・グラント、ジェームズ・スチュアートという豪華…

グレッグ・イーガン『順列都市』(山岸真・訳)

白旗揚げて、一言、「凄い」。 とても手に負えないので、感想は以上。

グレッグ・イーガン『順列都市』

グレッグ・イーガン『順列都市』(山岸真・訳)下巻を読了。 DVD『フィラデルフィア物語』を観る。

「東京かわら版」2006年4月号の新真打・柳家三三のコメント。

今月の「東京かわら版」の、今春真打に昇進した五人の噺家のコメントから、小三治門下の大期待株として知られる、柳家三三。 好きなのは<せつない噺>。例えば「つるつる」や「三年目」。失われた時間が描かれているものです。それって取り返しがつかない、…

柳家三太楼師匠に一体何が……?

……落語界でここ数日、大きな話題となっていることとして、柳家三太楼師匠に何かがあったらしい。情報がともかく少ない上に錯綜していてよくわからないが、「破門」「廃業」などという信じられない言葉が見掛けられることすらある。権太楼師匠の公式ページ掲…

探偵小説二十五年/新保博久氏トークショー〜「TRICK+TRAP」初訪問

『日本ミステリー事典』『海外ミステリー事典』の絶版を機に、とのイベント、ということで「出版記念はよくあるが、絶版記念というのは珍しい」という掴みから始まったトークショー。 色々と興味深い内容だったけれど、冒頭で新保氏が「ここだけの話というこ…

探偵小説二十五年/新保博久氏トークショー

グレッグ・イーガン『順列都市』(上)読了。 「探偵小説二十五年/新保博久氏トークショー」へ行く------吉祥寺のミステリ専門書店「TRICK+TRAP」初訪問でもあった。 フィギュアスケート世界選手権女子フリーのTV中継を観る。

歌舞伎座三月公演・夜の部 ほか。

歌舞伎座三月公演・夜の部に行く。 二ノ宮知子『のだめカンタービレ』十〜十四巻、冲方丁/原作・夢路キリコ/漫画『シュヴァリエ』一〜二巻、吉川博尉『パノラマアワー』を読む。 グレッグ・イーガン『順列都市』(山岸真・訳)を読み始める。 ……あー、まだ上…

『キス・ミー・ケイト』〜コール・ポーターの復活、ボブ・フォッシーの台頭

観る前に持っていた基礎知識 シェイクスピア『じゃじゃ馬ならし』を原作に、コール・ポーターの華麗で優雅な音楽で送るミュージカル映画。 長らく不調が続いていたコール・ポーターが、映画に先立つこの作品のミュージカル版の大ヒットで再び昔日の栄光を取…

南條竹則・編訳『イギリス恐怖小説傑作選』〜見事な訳、見事な作品選択。

なぜ「北村薫関連作品」のカテゴリになるかは、2006/3/19の「ミステリ読むこと書くこと〜講師:北村薫×杉江松恋」講演の記録を参照。 そして、この本に収録された作品は以下の通り。 ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ「林檎の谷」 H・R・ウェイクフィール…

南條竹則・編訳『イギリス恐怖小説傑作選』、『キス・ミー・ケイト』

南條竹則・編訳『イギリス恐怖小説傑作選』読了。 DVD『キス・ミー・ケイト』を観る。感想は後ほど。あと、今週から二ノ宮知子『のだめカンタービレ』を読み始めたところ、面白くて止まらない。 現在、 九巻まで読了。仕事の方では、(色々あったけど)木曜…

『ファンタジーの宝石箱 第一集 人魚の鱗』

2006/3/19の日記で触れた、池袋コミュニティ・カレッジ講座「ミステリ読むこと書くこと〜講師:北村薫×杉江松恋」で話題になった本の一つ。 収録された作品のうち、印象に残った幾つかの作品について軽く感想を。 川上弘美「ミナミさん」 この人の小説につい…

「ミステリ読むこと書くこと〜講師:北村薫×杉江松恋」〜講演の感想

小松左京『首都消失』(下)、産経新聞文化部・編『ファンタジーの宝石箱 第一集 人魚の鱗』読了。 3/18に池袋コミュニティ・カレッジで行われた講演の感想を、やっとまとめることが出来た。 講演の内容について2006/3/19の日記で詳述したので(これにやたら…

仕事中につい見てしまうWEBサイト(WEB漫画サイトなど)

終日、仕事だった……。 穴を開けておくのも寂しいので、仕事中でもつい見てしまうWEBサイトを何となく並べてみる。 どれも、有名サイトだけれど。 ●WEBコミック(現在も更新されているもの) 「うろんなページ」 高津カリノ名義で『WORKING』ヤングガンガンで…

新国立劇場・ヴェルディ『運命の力』〜アンナ・シャファジンスカヤの圧倒的な迫力

井上道義指揮の東京交響楽団、キャストの目玉はレオノーラを演じたアンナ・シャファジンスカヤ。 ちなみに、席は、飛浩隆「デュオ」関連で購入しようとしていた(が、どこも品切れで結局入手できなかった)『ヴォルフ歌曲集』の予算(?)をそのまんま回した…

新国立劇場・オペラ『運命の力』

WBC決勝日本×キューバのTV中継を4回表まで観て、新国立劇場・オペラ『運命の力』へ行く。 その後、木曜のちょっとした節目に向けて、スケジュールが押して来ていたので、事務所にいって数時間集中して仕事。嫌なんだけどなぁ、休日出勤。でも、たまには仕方…

飛浩隆「デュオ」「象られた力」〜初出の形と『象られた力』収録版の比較(とりあえず、今後まとめる予定の概略を)

飛浩隆「デュオ」「象られた力」の文庫収録版と初出の形の比較なんかも、早くまとめあげたいのだけれど……。 この機会に、簡単に大筋だけ書いておいてしまうか。 「象られた力」は最初、テーマの背景が《ミーム》をメインにしつつ、レトロウィルス-------とい…

TRPG関連よもやま話と、今更になってようやく知った事実〜『サーラの冒険』、2005年7月に新刊が出てただって!?

……ところで、これはめいいっぱい北村薫とは縁遠い話だが、『紙魚家崩壊』収録の「サイコロ、コロコロ」で出てきた、「赤い十面のサイコロ」という言葉を見て、反射的にTRPGが思い浮かんでしまう人って、今、どれくらいいるんだろうか。いや、今も昔も、常に…

WBC準決勝・日本×韓国〜6-0で日本勝利

勝った!!

「ミステリ読むこと書くこと〜講師:北村薫×杉江松恋」〜講演の感想

鳩山邸は『お嬢様は名探偵』の舞台 これは、「NHKのドラマのロケ地がここだった」ということに限定される発言なのか、原作が書かれた時に、最初から新妻邸の姿は鳩山邸をイメージしたものだったということなのか、不明確。どちらだろう? ●「谷川俊太郎と寺…

「ミステリ読むこと書くこと〜講師:北村薫×杉江松恋」〜講演の記録

※注意書き〜講演中に断片的にとったメモと記憶から書き起こしているので、 発言及び話の流れなどに少なからぬ誤りもあると思います。 ご指摘歓迎。 なお、講演の感想はこちら。冒頭、杉江松恋講師から、今回の自分の役割について説明。 北村薫先生のお話と聞…

椎名高志『絶対可憐チルドレン(4)』〜物語全体の基本構造を推測してみる。

相変わらず、いい作品だなぁ。 新キャラクターの名前の由来は、基本的にはここ(Wikipedia「椎名高志」)を参照として、後の小ネタとしては、黒巻節子の苗字は「クロマキー」、「NUOVO ristorante Paradiso」は「Nuovo Cinema Paradiso(ニュー・シネマ・パラダ…

椎名高志『絶対可憐チルドレン』〜物語の基本構造を推測してみる

椎名高志『絶対可憐チルドレン』四巻を読む。 池袋コミュニティ・カレッジの臨時講座「ミステリ読むこと書くこと〜講師:北村薫×杉江松恋」に行く。

東京大学物語〜最後の10分の怒涛の《四重オチ》は笑える。

なんだか色々と事情もあるし、前売り券も貰ったし……ということで、なんとなく観にいった作品。 で、この映画は、原作の江川達也が自ら監督したわけだが、その真価(?)が十全に発揮されるのは、ラスト10分に入ってから。この映画を観る人は、その時までは、…