映画短評五本『フィニアンの虹』『マルコヴィッチの穴』ほか。

会社の事情で、「今後入ってくる社員の研修プログラムを身をもって検討する」ということで5時間半、汐留の某ビルにある、某社東京支社でのコミュニケーションスキル研修とやらに参加する破目になる。

結論。ひたすら馬鹿馬鹿しかった。入室手続きから資料配布まで、不手際続きの事務。出題の意図を生かすには余りにも論理的にも実際的にも穴が多すぎる、「この問題を作った奴には、まともな論理的思考力も想像力のカケラもないのか!」と叫び出したくなるような杜撰極まるシミュレーションの設定。10分で解ける課題に30分の持ち時間。タテマエばかりでおよそ役に立ちそうもない、そもそもサンプル事例にさえろくにあてはまらない腐ったモデル思考のご高説。なぜあんなアホみたいなプログラムで人を呼び、金を取れるのか、理解に苦しむ。具体的にプログラムの内容とその駄目さ加減を書いてしまうのも問題がありそうなので、それが出来ないのが口惜しい。
せめてものストレス解消に、グループの持ち時間を殆ど分捕って好き勝手に喋りまくれる状況に持ち込んで楽しんだ。人前で喋るのは今も昔も不得意で、理論は固めても喋るとなるとつっかえつっかえになってしまって悲しかったが、あんな場で黙っているよりはまだしもマシだ。数年ぶりに、駄目な教授によるゼミ形式の講義を受けた気分。疲れたが、久々に大学時代を思い出して妙に懐かしかった。

もし真っ当なプログラムだったら順次他の社員にも受講して貰う予定だったが、絶対そんな計画潰してやる。ようやく多少は実務に慣れて来てもらったところで、こんなシロモノでクソの役にも立たない屁理屈ばかりこねるようにようになったら目も当てられない。とんでもない話だ。

……さて、それはさておき、山田風太郎戦中派動乱日記』読了。感想は明日あたりに。
また、帰宅後観た『フィニアンの虹』他、映画短評を五つほど。