2022年に観た映画(実写/アニメ)、配信限定作品、ドラマ等まとめ

■2022年に観た映画(実写/アニメ)、配信限定作品、ドラマ等まとめ

 

〇劇場(実写)

RRR
さかなのこ
トップガン マーヴェリック
スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム
NOPE/ノープ

アバター:ウェイ・オブ・ウォーター(12/28に観たのでここに追加)
ある男
ドクター・ストレンジ マルチバース・オブ・マッドネス
ブラックパンサー/ワガンタ・フォーエバ
犯罪都市 THE ROUNDUP
ザリガニの鳴くところ

マッドゴッド
シン・ウルトラマン
ザ・メニュー
ハケンアニメ! 
ブレット・トレイン

 

〇配信(実写)
薔薇の名前
犯罪都市
悪人伝
ブラックパンサー
るろうに剣心 The Beginning』
るろうに剣心 The Final』

 

沖田修一監督作品
南極料理人
キツツキと雨
子供はわかってあげない
横道世之介
滝を見にいく
おらおらでひとりいぐも
モヒカン故郷に帰る

 

○劇場(アニメ)
THE FIRST SLAM DUNK
すずめの戸締まり
GレコⅣ
犬王
ぼくらのよあけ

かぐや様は告らせたい ファーストキッスは終わらない

マクロスΔ 絶対LIVE!!!!!!
GレコⅤ
からかい上手の高木さん
鹿の王
ククルス・ドアンの島
私に天使が舞い降りた!

かがみの孤城
グッバイ、ドン・グリーズ!
ゆるキャン△
君を愛したひとりの僕へ
僕が愛したすべての君へ
オッドタクシー イン・ザ・ウッズ

 

○配信(アニメ)
漁港の肉子ちゃん
地球外少年少女
ARIA The CREPUSCOLO
ストライクウィッチーズ 劇場版
GレコⅠ
GレコⅡ
GレコⅢ
コードギアス 反逆のルルーシュI 興道
コードギアス 反逆のルルーシュII 叛道
コードギアス 反逆のルルーシュIII 皇道
コードギアス 復活のルルーシュ
雨を告げる漂流団地
バブル
海辺のエトランゼ
思い、思われ、ふり、ふられ


OVA/ネット配信/ドラマ等
サイバーパンク: エッジランナーズ
ウェンズデー
戦闘妖精雪風

チルダ・ザ・ミュージカル(12/31追記)
スプリガン
ヴァンパイア・イン・ザ・ガーデン
スーパー・クルックス
Tekken: Bloodline
TIGER & BUNNY: TIGER & BUNNY 2:
BASTARD!! ー暗黒の破壊神ー
戦闘妖精少女 たすけて!メイヴちゃん

 

■感想

○『RRR』

最高に愉しいインドの大作映画。

 

○『さかなのこ』

凄まじい怪作であり、同時に何よりまず初めから終わりまでめちゃくちゃ面白くてめちゃくちゃ巧い映画です。

一心に「好き」を貫くこと(とそれを支えること)の凄み、眩しさ、魔力のような引力、怖さ、暴力性を描き抜く緻密に振るわれる腕力は圧巻。

興味を引かれて観に行くことになった成り行きと感想を、続けて観ていくことになった沖田作品についての話も交えてまとめています。

○『南極料理人

『さかなのこ』で興味を惹かれ観た沖田修一監督作品中のベスト1。

 

トップガン マーヴェリック

書いた感想はこんなだけど2022年に観た映画を好きな順に上から4つ並べるなら

RRR
THE FIRST SLAM DUNK
さかなのこ
トップガン・マーヴェリック

となる。そんな滅法愉しい傑作。

 

○『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』(12/28追記)

グランドシネマサンシャイン池袋IMAXレーザーGT3D字幕版で観てきた(これは特に、どこの映画館でどのような環境で観たかが大きく体験を左右する作品だと思う)。

水、海と空の生き物、メカ等々の圧倒的に素晴らしい映像表現。これがせめてもう少しマシなドラマと結びついていてくれれば……と思わずにはいられない3時間強だったけど、それでもとにかく映像が良すぎたので、うん。

 

映像の良さはもう、とにかく映画館、それも設備の良い映画館で観よう!百聞は一見にしかずだね、という。色々と凄かった。

 

一方、ドラマとしては家族と帰属するグループ/アイデンティティーを巡るもので、例えば父親で長としてはジェイク、海の部族の長、そして大佐が各々に山ほどの欠点を抱えつつも奮闘する様が描かれたし、子どもたちは親との関係だけでなく己が何者で何に帰属する存在であるかを問わざるをえない立場に追い込まれたり、自ら探っていったりする。
で、それは普遍的なものであると共に現代の人々、特にアメリカ人にとってうんぬんかんぬん、という多分そんな話なんだろうなとは思うのだけど……なんというか、ドラマは全般にダルい。

 

ただ、その中で大佐とスパイダーのドラマはちょっと例外的に面白くはあった。
パンドラ生活を満喫してしまう大佐、それを唆したり、いろいろな思いを抱えつつ見守るスパイダーも、終盤にスパイダーが直面する葛藤と決断も。

 

ジェイク一家はなによりまずジェイクが、勿論あえて不完全で欠点だらけに描かれているんだろうとは思えつつ、それでもなんかもう、出てくる度にイラつく。
パンドラのナウシカになったキリさんはナウシカだなあ……まあ、そういうのもそれはそれでいいのでは、シガニー・ウィーバー一人二役良かったね、とか思いながら眺めてた。

 

○『ある男』

沖田修一監督『南極料理人』では、堺雅人が微笑みの裏でえげつなく人間性を削られ続ける。

石川慶監督『ある男』では、妻夫木聡が多くを語らず主に表情及び全身で怒り苦しみ煩悶する様をたっぷり味わえる。

どちらもとても素敵な映画。

 

ブラックパンサーブラックパンサー/ワガンタ・フォーエバ

 

○『犯罪都市 THE ROUNDUP』

「ドンソクさんが人を殴ることで真実に迫っていく暴力わらしべ長者の理想形」(by加藤よしき)と評された爽快な映画とそのシリーズ前作について等。

 

○ザリガニの鳴くところ

 

○マッドゴッド

 

○シン・ウルトラマン

 

○ザ・メニュー

 

ハケンアニメ

 

るろうに剣心 The Beginning、るろうに剣心 The Final

 

○THE FIRST SLAM DUNK

 

○『すずめの戸締まり』

まっすぐで、まっとうで、とても良い映画と思う。

 

○劇場版『Gのレコンギスタ IV』「激闘に叫ぶ愛」&劇場版『Gのレコンギスタ V』「死線を越えて

 

○犬王

 

○『ぼくらのよあけ』

ジュブナイルでありファーストコンタクトものであり、そして何よりコミュニケーションの物語で。映画版は何よりまずそこをしっかりおさえ魅力的に描いていたという点でとても良い作品だと思う。


かぐや様は告らせたい ファーストキッスは終わらない

観たいものを観たい映像で観ることができた。何よりまず、そのことが嬉しい。

後にTV放送も予定するものを劇場で先行特別上映という形式からも、画面の印象としては概ねTVアニメから地続きである印象。それに該当する原作の範囲の性格からも、言ってしまえば(例えば3期なら最終回及び特殊EDもあった5話ラップ回あたりと比べても)地味で静かな作品となっていた。
でも、その静かさ慎(つつ)ましさこそは、ここで描かれる物語に非常に正しく沿ったものであったかと思う。
原作15巻収録(150話「普通のロマンティック」及び)今回の題名にもなっている151話「ファーストキッスは終わらない」は個人的に原作で最も好きな二つの挿話のうちの一つ。それが、これ以上は望み難い良さで映像化されていてくれたと思う。


一観客のわがままな希望としては、劇場公開でもTV放送でもOVAでもなんでも形式は問わないので、この制作陣で原作150-151話に並ぶ個人的に思うもう一つのベスト、19巻収録186-187話(雑誌連載表記176-177話)をどうにか映像化してくれたらと願うばかり。

 

細かく言うならば、良かった部分ばかりが無数にあるけども。
とりあえず、原作151話ラストにあたる……それを結ぶ場面、そしてひとつ約束を取りつける場面のかぐや様の姿がなんとも美しかった。
つい何度も観てしまうTVアニメ2期5話「柏木渚は慰めたい」はじめ、個人的にかぐや様が柏木さんに恋愛相談するエピソードの数々を偏愛しているのだけれども、今回もその系譜に連なる挿話(原作では144話「かぐや様は許したい(氷)」)が(今回のエピソード群の中では)ひときわ愉しく描かれ嬉しい。なお、今回上映された話の締めは勿論、作中でも描かれたようにまず作品の最初の最初一巻冒頭を改めて受けてのものだけれど、2期5話「柏木渚は慰めたい」ともある意味連動?するものでもあって、事前に改めて振り返ってみていくとすこし、楽しいかもしれない。


それと、うん、欲を言えばスポットでの挿入でなくしっかり1エピソードとしてぜひ観たかった「かぐや様は告らせたい『インド編』」。なんだかいかにも円盤特典特別映像とかになりそうでもあるけど。

 

マクロスΔ 絶対LIVE!!!!!!

 

○劇場版からかい上手の高木さん

 

○鹿の王

 

ククルス・ドアンの島

 

○私に天使が舞い降りた!プレシャス・フレンズ

 

かがみの孤城

まず、劇場版の素敵な画のアニメ映画だった。

事ある毎に変わるキャラクターの服装(ファッション全然分からないのでおよそ自信持っては言えないだけど、映像となったこの作品においてはここの差異からも、観ていて何かを察し得るのではと思う)、出会いの階段場面の座り方をはじめ、姿勢や体格というか身体の線や印象の描き分け。クライマックスのその部屋で駆け寄り手を伸ばす場面の作画。とても良かった。


ただ、劇伴が頻繁に主張しすぎる映画だった。

たとえば例外的にそうしていたと思えた保健室のように、もっと画と(きちんと編まれた)展開と演技に任せる、観客の受け止め方、理解力、想像力に任せる演出があり得たと思う。というかごく個人的にそうしてくれた方が好ましかった。

 

あと、これは余談なのだけれど。
劇中で主人公・こころがクラスメートたちから受けた仕打ちは卑劣で陰湿で、酷いもので。フリースクールの担当者が、そして親が、全面的に彼女の味方をすることも、そう描くこともきっと、正しい。半端な態度は端的に害になる。
ただ、例えばウレシノの叫びを踏まえると、この作者/作品はあるいは分かって描いているのかとも思いはするのだけれど(この作品しか読んだことのない作家であることもあり、正直、そこは自分にはよくわからない)。

 

"こいつらは今だけに生きてる。視野が狭い。馬鹿だ。成績だって悪い。これからもどうせ変わらない。十年先も二十年先も。ろくでもない未来が待ってる"

 

そうした蔑みはたとえ本人が意識の表面で把握していなかったって、きっと相手に伝わるものと思う。ほぼ例外なく、子どもでも大人でも、人間はそういうことには非常に敏感な生き物ではと思う。
だから、もしも仮に、数を頼みにしたり陰湿な企みでぶつかるのでなく、一対一で正面から「お前、私(たち)のこと馬鹿にしてるだろう。分かるよ。それが気に食わない」とはっきり認めて食って掛かってくれるような相手がいたとしたら、それはきっとある意味でとても良いやつだし、ある意味で少しばかり鼻にかけた「賢さ」なんかより相手の方がよほど知恵深いとも言えるのではとも思う。


かがみの孤城』という作品でそういう視点が「必要」かと言えば微妙かな、別に「必要」ではないかな、とは思うのだけれど……なんというか作品に留まらないある種の人間観とか人生観のようなものとして、子どもでなくある程度以上の年齢なら(あるいはもし可能ならば勿論子どものうちからでも)、そういうこともちゃんと分かったほうが良いのではないかと思えたりもする。

 

○漁港の肉子ちゃん

「普通」に描いていったらあのラストの(幾つもの呪いも解く)祝福、飲み込めないというか。いっそ許せないと思う人すら少なくないかと思う。でも、この作品なら描き、届けることができる。そういう最高の喜劇なのだと思う。


○地球外少年少女

 

コードギアス関連

 

サイバーパンク: エッジランナーズ

"ここ"には私の居場所なんてあるわけないと思えばこそ月=ここではないどこかを夢見た「Fly Me to the Moon」の擬人化なヒロインと、その居場所になりながら、少女が語ったかつての夢を自分の夢としてしまい駆け抜けた少年の物語。鮮やかだった。


○ウェンズデー

 

戦闘妖精雪風OVA

原作とは別物の、零と雪風とブッカーの激重三角関係&SFアクションアニメとして傑作。ある種奇跡的では。

 

○マチルダ・ザ・ミュージカル

端的に言えば『チャーリーとチョコレート工場』が好きな人にはまず間違いなくお勧め。

Netflix12/25公開のこの作品、めちゃくちゃ面白い。

ロアルド・ダール原作、クソすぎる育児放棄両親の下に生まれた「やられっ放しはダメ」が信条のしぶと過ぎる天才少女が、エマ・トンプソン演じる元五輪ハンマー投げ金メダリストで生徒をウジ虫共と呼ぶ管理教育の鬼と激しくバトル。

まずは下のリンク先の予告編

終わり近くにもある、38分あたりの「ハンマー投げ」の場面までぜひ観て欲しい。
そのくだりだけでも抜粋である予告編の更に数倍面白い。
活き活きしたナレーション、弾道を見守りつつの室伏ばりの咆哮(までは上げないけど)、生死確認後の顛末……作品を彩る奇矯さ、ブラックユーモア、生命力、だいたいの魅力が例えばそこで見事に提示されてる。

 

スプリガン

 

○ヴァンパイア・イン・ザ・ガーデン