小松左京『ゴルディアスの結び目』〜なんだかなぁ。

ゴルディアスの結び目 (ハルキ文庫)

ゴルディアスの結び目 (ハルキ文庫)

感想------なんだかなぁ。
個人的には余り好きになれなかった短編集。

膨大な知識と、良きにつけ悪しきにつけ、ある種の溢れんばかりの子供っぽさ------愛すべき稚気と幼児性もしくは小児性-----の結合が、このユニークな巨人を形作っているというわけなのだろうか。


ただ、表題作における、少女の蹂躙された心が繋がった深淵から現れ来る化け物のイメージは、今日観てきた、歌舞伎の「道明寺」(今回花子を演じたのは福助)とオーバーラップし、特に印象深く感じられた。