アニメ『スローループ』感想メモ
『スローループ』6巻感想
2022/3/10に最新6巻が発売されたので、感想です。
この巻で語られる、小春の心の蓋と、その開封についての話。
『スローループ』6巻。https://t.co/oyT7Wsshn5
— 相楽 (@sagara1) 2022年3月10日
41p/37話「幸せ」。この独白が回想/2コマ目から現在/3コマ目をまたぎつつ(今もその気持は続いている、という風に)、その出せない感情を封じ込めるように、それでも熱が加わり炊かれているように炊飯器を「パタン」と閉めるのちょっと怖い。でも、 pic.twitter.com/Zc5v4yyzrP
言わなくても、知らなくても、なぜか行動が噛み合って「そっかあ… ほんわ…」と暖かな空気が流れるし(44p)。
— 相楽 (@sagara1) 2022年3月10日
そしてあのとき土屋さんに言われたのはいわば"蓋を閉じなくたっていいんじゃない"というものだったけど(34p)、 pic.twitter.com/upX8XuTEh9
ひよりがくれたのは"蓋を開けて何が出てきても、一緒に受け止めるよ"とより踏み込み寄り添ったものだと示される(48p)
— 相楽 (@sagara1) 2022年3月10日
だから「? どうしたの小春」と聞かれ「なんでもないよー」と答える言葉と笑顔(49p)にさみしさは多くは詰まってはいないんだろうと思える。良かったね。 pic.twitter.com/YgTWJprZis
そしてその後、小春のいた町をたずね、小春の旧友・土屋さんとのやりとりも経て、悩みに沈むひよりも描いていって。
— 相楽 (@sagara1) 2022年3月10日
いつもは同じ部屋で隔てられることなく心を通わせている象徴だった二人の部屋の光景が明暗で区切られるキツいところも交えつつ(154p/42話「優しい気持ち」)、 pic.twitter.com/KcMkmVuSz7
「人の事なんてわからないのに」と言ったかつての土屋さんの言葉(38p/37話)も相手の心に届かせる糧にして、
— 相楽 (@sagara1) 2022年3月10日
相手の心の大事なところについて下手なことを言って嫌われる恐れにもひるまず明暗の境界を飛び越えていって(160p/42話)。 pic.twitter.com/12MyGeLOgT
発端の37話で炊飯器を閉めた心の封印に対応するように「一年間熟成させた手作り魚醤」の「開封の儀」が執り行われる(166p/42話)。 pic.twitter.com/5UbWcLduuD
— 相楽 (@sagara1) 2022年3月10日
その上でやはりまた37話での土屋さんの「わかった気になってしたり顔で語る奴が嫌いなだけ」と線を引いたような態度(先掲38p)の線を踏み越えるように、
— 相楽 (@sagara1) 2022年3月10日
ひよりのこの表情でのこの言葉が贈られる(p171)。
人間が、その心の動きが、丁寧に描かれていく作品だなと思う。 pic.twitter.com/SRVjS1Vc0n