歌舞伎座五月公演(夜の部) ほか

ダン・シモンズハイペリオンの没落』上巻(酒井昭伸・訳)読了。
小原愼司二十面相の娘』3〜6巻を読む。


なんだかやたらと忙しい日曜だった。
朝9時過ぎ、歌舞伎座夜の部の当日券購入のため東銀座に到着。
喫茶「暫(しばらく)」で朝食にカレーを食べたりしながら、まったりと切符販売開始までの時間を潰し、無事に良席のチケットを入手。二分ほど歩き、東劇で映画「RENT」を観る。
------残念ながら、ひどく退屈な作品。今後に備えてゆっくり休憩しつつ、一応最後まで眺めていく。


終演後、日比谷線で上野へ。
JR上野駅方面へ進むと、なんだかとても馴染みのあるメロディに乗った歌声が……。
なんでも、「上野駅 赤煉瓦コンサート」なる無料コンサートのリハーサルとのことで、ピアノ奏者一人(福粼由香)と女性歌手三人(「Jソロイスツ」:竹内直美、森岡紘子、横内桂子)の構成でミュージカルの名曲を1時間に渡って歌っているのだとか。
その時の演目は「Over the Rainbow(虹の彼方に)」。続いては「I Could Have Danced All Night(踊り明かそう)」。数ある名曲の中でも特に好きな曲を相当綺麗な声で、かつ、日本語訳で歌っているのが珍しく(日本語版を聴いたのはこれが初めて)、余裕があれば本番(15時〜16時)も聴いていこうと決め、とりあえずその場を離れる。


その足で、上野へ来た目的である東京都美術館プラド美術館展」へ------行こうとしたところ、間違えて東京国立博物館に着いてしまう。ただ、尾形光琳風神雷神図屏風」が二階第七室で期間限定公開されているということで、ついでなので寄り道。人もまばらな中、十分楽しんだ後、一階の名刀の数々------相州正宗、童子切安綱(共に国宝)など------も眺め、今度こそ当初の目的地へ。


プラド美術館展」------始まってから一ヶ月以上経つのに、まだ大混雑が続いていることに呆れる。延々と列を組み、奴隷の行進の如く、のろのろのろのろと進んでいく人の山。
とても付き合っていられないので、人ごみを避け、少し離れたところから画を眺めていきつつ、気に入ったものは列が途切れたところで数分観ていくことに。その感想は一応、後日まとめてみることにする。


館内のレストラン「ラ・ミューズ」でオムライスを食べ、外に出たところで、東博に傘を忘れてきたことに気付く。
最初の行き先間違いに続けての自分の間抜けさを呪いつつ、忘れものを回収して公園まで戻ると、なにやら不思議な乗り物が広場で待機しているのが眼に入った。


なんでも、上野恩賜公園130周年記念事業の一環として、SL型天然ガス自動車「ミニトレイン」と称する、オモチャの機関車の巨大化版のような外見の乗り物を走らせているのだとか。料金は100円。ルートはここ、東京国立博物館前からスタートし、京成上野駅行きとのこと。丁度目的地がそこなので、親子連れや老夫婦といった客層に混じって乗ってみることに。
時速にして4〜5キロ……ようするに、子供が普通に歩くのよりも少し遅い程度のノロノロ運転。実際、列車に並んで、数十メートルくらい並んで歩いてくる子供の姿も。……まぁ、なかなか暢気でいいと思う。桜並木も通るので、春先なんかにはなかなか楽しい乗り物になるのかもしれない。


例のコンサート会場につくと、丁度リハーサルで聴いた「I Could Have Danced All Night(踊り明かそう)」に続く、「オペラ座の怪人・序曲」が演奏されている。実に都合がいい。
16時の終演まで、「サウンド・オブ・ミュージック」「My Favorite Things(私のお気に入り)・日本語訳版」「全ての山に登れ」「ドレミの歌・日本語訳版」などを聴いていく。個人的には映画「RENT」より、こちらの無料コンサートの方がよっぽど楽しい体験だった。


その後は再び日比谷線で東銀座・歌舞伎座へ。夜の部を観劇し、帰宅。
さすがに疲れたので、それぞれの感想は後日に。