『リオ・ブラボー』〜余りにも傑作であり過ぎて、何も特別に書くことが無い


……余りにも傑作であり過ぎて、感想もどうしようもなくありがちなものになってしまう。
物語の幕開けを告げる冒頭の唐突な殺人、後に明らかになる、その前のジョン・ウェインの行動の意味、納屋から突き出る馬の顔、酒場での犯人探しと発見、鉢植え投げからの一連のアクション、鳴り止まぬ「皆殺しの歌」、そして「ライフルと愛馬」! あくまで最後まで輝きを失わず-----決してむしりとられ、地に叩きつけられることなどなく------増えていく保安官のバッジ、正義の星……。
いちいち詳しくこの映画について調べるまでもなく、どれも名高い名場面中の名場面なのに違いない。そうでなければ嘘だろう。アル中のガンマン、ディーン・マーティンの畢生の名演、というのも故・瀬戸川猛資の評通りだった。
文句などつけようもない、ただただ楽しむほか無い名作中の名作だ。