SF作家小川一水〜要するに、古き良きSFの《センス・オブ・ワンダー》の再来だ!


老ヴォールの惑星 (次世代型作家のリアル・フィクション ハヤカワ文庫 JA (809))

小川一水作品へのまとまった感想は、以前に読んだ『第六大陸』に加え、最近読了した『老ヴォールの惑星』及び、これから読む『導きの星』『復活の地』『こちら、郵政省特別配達課!』『イカロスの誕生日』あたりを一通り読み終えてから書くことに決める。あるいは、更にもう少し読んでからになるかもしれない。


それにしても、たまに自分で自分が理解できない。かつて同時期に読んだ、冲方丁マルドゥック・スクランブル』については、その後すぐに同じ作家の別作品も読み漁ったのに、なんで小川一水に関しては同じことをやらなかったんだろう?当時、「純粋にジャンルにとらわれない作品としての優劣なら、自分でも僅差で『マルドゥック・スクランブル』を推す。まともな比較でなら、アレはちょっと、あまりに相手が悪すぎる。でも、「SF大賞」という場で『第六大陸』が第一位にならないというのは、SFプロパーでは断じてない部外者の眼から見ても「そりゃあねぇだろう!?」と思うよ?これって要するに、古き良き黄金時代、アシモフ、クラーク、ハインラインの御三家が持っていた《センス・オブ・ワンダー》の再来そのものだろう。仮にもSFファンが、それを推さずに何を推すんだ?」とまで思ったのに……。一体全体どういうわけだろう。。。


……まあ、それはさておき、今日は『ベルナルダ・アルバの家』と『リオ・ブラボー』についての感想をまとめる。