2006-04-01から1ヶ月間の記事一覧

『わかつきめぐみの宝船ワールド』

ともかく懐かしい。『So What?』は名作中の名作、ということで(他にも『黄昏時鼎談』『夏目家の妙な人々』や、『グレイテストな私達』などの初期作品もいい。ここ数年の作品はちょっと……だけれど)。 ただ、このCDそのものは、そんなに好きになれないかも…

ジョン・ファウルズ『魔術師』ほか(飛浩隆読み込み強化月間継続中)

ジョン・ファウルズ『魔術師』(訳・小笠原豊樹)下巻読了。 ……なるほど。飛浩隆がブログでオールタイムベストのベスト1として挙げていたことに納得。 『グラン・ヴァカンス』に惚れこんだ人は『魔術師』を読むべきだし、『魔術師』に魅了された人は『グラン…

『ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ!』〜品良く明るいユーモア。そして、声優陣の人選が偉いッ!!

とにもかくにも、グルミットがいいなぁ。 誰もが挙げる場面だと思うけど、やっぱり自分で育てた巨大瓜を撫でる表情、そして、それを囮につかうことを決心するところがたまらなくいい。それに次ぐものとしては、Dog Fight(!)は全て名場面だけど、やっぱり…

映画「ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ!」

シネカノン有楽町で映画「ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ!」を観る。 ファウルズ『魔術師』下巻を読み進める。

新国立劇場『カヴァレリア・ルスティカーナ/道化師』

格安のチケットが出ていたので、一階一桁代センターの席。 「とりあえずオペラってどういうものなのか、聴いてみよう」 という段階にしては実に身分不相応だけれど。 ただ、例えば歌舞伎にしたって、むしろ観る回数が少ないうちにこそ、一幕見席や三階B席よ…

新国立劇場『カヴァレリア・ルスティカーナ/道化師』

新国立劇場『カヴァレリア・ルスティカーナ/道化師』を観る。 感想はMixiに載せたものを転載(もっと整理されたものにしたかったけれど、面倒なので……)。 ジョン・ファウルズ『魔術師(上)』(訳・小笠原豊樹)読了。……土日は風邪気味で、なんだか終始調子…

映画『ブロークバック・マウンテン』『リバティーン』

川崎チネチッタで『ブロークバック・マウンテン』『リバティーン』を観る。 どちらも相当いい映画ではあるけれど、個人的にはそれほど興味を惹かれなかった作品。 なので、特に感想はなし(何か思い返してみて、それなりに筋書きが出来たら書くかも……)。 ジ…

山田風太郎『八犬伝』〜否定》を《否定》し、自らは何ものにも《殉ずる》ことが出来ない人間でありながら、ひたすらに《殉ずる》ことの《美》を描き出す。

風太郎自身の姿はまず、南北の中にこそ宿っている。 この作品は、山田風太郎が自身の姿を二人の作家に、かなりストレートに仮託して描きぬいた傑作だと思えます。 更に言葉を重ねれば、《否定》を《否定》し、自らは何ものにも《殉ずる》ことが出来ない人間…

山田風太郎『八犬伝』ほか

九条今日子『ムッシュウ・寺山修司』読了。感想後日。 DVDで『パイレーツ・オブ・カリビアン』を観る------観ている間はそれなりに愉しかった作品。 ついでに、Mixiのレビュー用にまとめた、山田風太郎『八犬伝』感想を転載。

小川一水小論(?)〜主に『復活の地』などを想定しながら。

以下、Mixiに載せた『復活の地(3)』レビューの転載。 そういう事情で、語尾がですます調に……。まあ、いいか。 以下は、『復活の地』という一つの作品について、というより、小川一水という作家についての感想のようなものです。 まず、大前提として、この人…

小松左京『果てしなき流れの果てに』〜偉大なる元祖、ということだろうか。

小松左京『果てしなき流れの果てに』読了。自分にとって、非常に馴染みのある種類の思想・哲学が語られる作品。ただ、《馴染みがある》というのは、むしろ、こうした作品が1965年という時点で書かれたことを一つの源流として、その流れを継ぐような作品が生…

Mixiにはまり過ぎ・・・/三月の読了本その他まとめ

ここ数日、実質始めたばかりのMixiに明らかにはまり過ぎだ……。 仕事や他の趣味への皺寄せが、もう無視できないレベルに進んで来てしまっている。。。完全な足抜けは出来そうもないし、したくもないけれど、少しは控え目にするように心掛けてみよう……。 セバ…

ロバート・アルドリッチ『傷だらけの挽歌』

昨日、今日で、ウィリアム・L. デアンドリア 『ホッグ連続殺人』(真崎義博・訳)、アルフレッド・ベスター『分解された男』(沼沢洽治・訳)を読了。感想後日。 それと、原作の『ミス・ブランディッシの蘭』も再読したことだし------ということで、なぜか肝心…

吉野朔実『ECCENTRICS』〜作品の謎

ECCENTRICS (1) (小学館文庫)吉野朔実の最も興味深い作品について、ネットで面白い論考を見かけたので、それに付け加えるような形で、以前考えたことなどをまとめてみた。 その論考というのは、「やっぱり読書はおもしろい」というサイトの「「吉野朔実「エ…

「歌舞伎座四月公演/六世中村歌右衛門五年祭」夜の部

本当はもう少し詳しく書いたり、文章を整えたりしたいけれど、最近ともかく時間が無いので、Mixiに書いた雑感を転載(使い分けができてないなぁ……)。 三階最前列中央での観劇(ようするに、無理しなくても花道七三が見える手頃な席)。 『井伊大老』 二年ほ…

二ノ宮知子『のだめカンタービレ キャラクターBOOK』〜実に良心的なファンブック

やたらと良心的にいい仕上がりをしているファンブック。 楽にやろうと思うなら、適当なゲストをガンガン呼んで「俺/私の熱い思いを書くぜ!!」でガリガリとページを埋めることも出来ただろうに、非常に親切に、その《世界》をより楽しむための周辺情報を、…

宇仁田ゆみ『ゆくゆく』

この作品でも全篇に満ちている、この作者特有の、ゆるゆるの甘ったれた雰囲気が好き。 ちなみに、(これを含めて)今まで読んだ宇仁田作品八冊中のベストは『スキマスキ』。

「歌舞伎座四月公演/六世中村歌右衛門五年祭」夜の部

宇仁田ゆみ『ゆくゆく』、二ノ宮知子『のだめカンタービレ キャラクターBOOK』読了。 「歌舞伎座四月公演/六世中村歌右衛門五年祭」夜の部へ行く。 アルフレッド・ベスター『分解された男』(沼沢洽治・訳)を読み進める-------作者もメチャクチャ凄いが、訳…

山本弘『幸せをつかみたい! サーラの冒険⑤』

数日前、十年振りに続編が出ていたことを知った、かつて随分とのめりこんだTRPGとその周辺のファンタジー小説の分野で特に好きだったシリーズの最新刊。 冒頭からしばらくは、TRPG絡みの小説特有の欠点------やたらとキャラクター名や道具名が不自然に連…

寺山修司『誰か故郷を想はざる』〜《時代》が抱える病と《個人》について

これも例の3/18にあった北村薫の講演絡みで読んでみた本で、「九条今日子の回想録の前に、まずは本人のものを」ということ。 何よりもまず、一冊の本の中に溢れるように詰まった《自分の歴史を作り直す》屈折した情熱の強さに圧倒された。 巻頭を飾る「汽笛…

藤原竜也・市村正親二人芝居「ライフ・イン・ザ・シアター」〜主演二人の持ち味を生かした優れた舞台。

初日は一昨日ということなので、今日観たのは全国公演の三日目ということになるらしい。 大傑作!------とまでは言えないかもしれないけれど、二人の優れた役者の持ち味を活かした優れた劇だった。 藤原竜也は------今までにも幾度となく思ったことだけれど-…

「ライフ・イン・ザ・シアター」藤原竜也・市村正親二人芝居

寺山修司『誰か故郷を想はざる』、山本弘『幸せをつかみたい! サーラの冒険⑤』読了。 北千住のシアター1010で「ライフ・イン・ザ・シアター」を観る。